【潮流】岡山 憲史~日本株式市場は欧米の植民地市場!

潮流|株式市場新聞

外国人投機筋の異常な独占的売買

4月4日の日経平均株価は172円安の1万8810円だった。出来高は22億6050万株、売買代金は2兆5741億円。この日の日経225先物は230円安い1万8820円で取引を終えた。出来高は74467枚、売買代金は約1兆4000億円。日経225miniの売買代金は1兆3300億円。シンガポール(SGX)市場の日経225先物の売買代金は8660億円。日経225先物のラージとminiとシンガポールを合計すると3兆5960億円と巨額な金額となる。
東証1部市場の売買代金2兆5741億円と比較しても約1兆円も多く225先物市場で取引されているのだ。4日の急落は欧米の外国人投機筋が大口の売りを225先物に出したことによる。前日の米国株式市場は小幅安で終えており、その影響は受けていない。投機筋は「円買い・225先物売り」のプログラム売買を拡大させた。今の日本株式市場は外国人投機筋の「ドル円と225先物取引」のプログラム売買で動きが決まってしまう。
そのプログラムを組むのは1チーム6人くらいの少数の人達だ。株式市場に参加している全ての投資家は約1000万人もいるが、僅か数名の投機筋が「ドル円と先物」を動かす力には勝てない。外国人投機筋1社が投資する資金が巨額であるからだ。4月4日の225先物手口を見るとABMアムロだけで225先物を約4万枚(約7630億円)もの巨額な売買を行っていた。ABNアムロは日経mini225でも約1兆円もの巨額な金額で売買を行っていた。1社で日経mini225市場の約77%のシェアを占めているのだ。この様な独占的な売買は異常であり、市場を歪め公平な取引形態を維持することはできない。225先物市場で売買代金の8割以上が外国証券のシェアだ。シンガポール(SGX)市場では約9割が外国証券の売買で占められていると予想できる。シンガポール市場で個人投資家が売買することはない。日本の取引時間中にシンガポールで8660億円もの売買が行われていることを日本の投資家は知っていただろうか。外国人投資家は日本とシンガポールの先物市場でHFT(超高速・高頻度)を使って225先物の裁定取引を行っている。このように日本の株式市場は外国人投機筋に先物を使って支配されている。日本の株式市場は欧米の植民地市場だ。個人投資家が離散する重要な問題点である。
今回の潮流銘柄はチェンジ(3962)、ロンシール(4224)、技研製作所(6289)。
◆岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール◆

1999年2月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて約1万人の参加者の中から優勝。
このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催、
ゴールドマン・サックス投信・クレディスイス投信・野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、
プロの運用担当者などを含む1万人以上の参加者を集めて実施。
コンテストの開催時期(98年11月16日~99年2月15日)は日本株式市場がバブル後最安値を付けに行く最悪の環境にもかかわらず、
1億円の資金を1億3112万円(運用期間年利回り124%)に殖やすという脅威の成績をあげ文句なしの優勝を果たす。
第二回大会においても、2ヶ月間で1億円の資金を2億1600万円に増加させ、6位入賞。
1999年12月8日にマーケットバンク設立。17年以上にわたって株式投資で安定した高パフォーマンスを継続して出すことのできる
画期的な運用手法とサービスを提供している。

2002年1月にNHK番組「経済最前線」にて独自の投資支援システムが紹介される。
2005年12月TBS番組「筑紫哲也のNEWS23」にて勝ち組企業として紹介される。
直近では2017年1月に始まった夕刊フジ主催の「株-1グランプリ」において優勝。
1ヶ月間で3銘柄の合計パフォーマンスを競います。最終のパフォーマンスは155%と断トツの結果。
週刊現代、週刊ポスト、夕刊フジ、ネットマネー、月刊カレントなど幅広く執筆活動を行っている。

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