【潮流】岡山 憲史~盛り上がらない日本の株式市場

潮流|株式市場新聞

元凶はプログラム売買

日経平均は4月20日の終値1万8430円から26日(終値1万9289円)までの4日間で859円の上昇となった。しかし、個人投資家の参加者が増えた様子もなく、株式市場に盛り上がりの気配を感じない。
株式市場が盛り上がらないのは、取引時間中のプログラム売買が要因だ。日経平均が寄り付きよりも上がるか、下がるかは「ドル円と225先物」のプログラム売買で決まる。9時から「円売り・225先物買い」のプログラム売買が継続して入れば日経平均は寄り付きよりも大引けの方が高い。逆に「円買い・225先物売り」のプログラム売買が継続して入れば寄り付きよりも安く終わる。外国人投資家がHFT(超高速・高頻度取引)を利用して独自のアルゴリズムを走らせる。為替と株価指数先物を巨額な資金力で動かせるのである。4月21日から4日間の動きを見てみよう。21日、日経平均の始値は1万8591円、1ドル=109円38銭。大引けの日経平均は1万8620円、1ドル=109円30銭だ。9時と15時を比較して、ドル円レートがほぼ同値であるため日経平均も動きがなかった。24日は1万8890円、1ドル=110円02銭で始まり、大引けは1万8875円、1ドル=110円10銭とこの日も、ドル円レートに動きがなかったので日経平均も僅かな動きだった。25日は1万8872円、1ドル=109円62銭で始まり、大引けは1万9079円、1ドル=110円21銭だ。寄り付きよりも207円上昇し、ドル円は59銭の円安となった。この日は「円売り・225先物買い」のプログラム売買が寄り付きから大引けにかけて継続して入った。26日は1万9184円、1ドル=111円07銭で始まり、大引けは1万9289円、1ドル=111円33銭で終えた。日経平均は寄り付きよりも105円高く、ドル円は26銭円安になった。この日も、寄付きから「円売り・225先物買い」のプログラム売買が大引けにかけて入った。
このように日経平均の動きは完全に「ドル円と225先物」のプログラム売買で決まってしまう。取引時間中に売買を行う個人投資家にしてみれば非常につまらない市場だ。魅力のない株式市場から個人投資家は離れる。活力ある株式市場にするにはプログラム売買は全く必要ない。個人投資家本位の市場改革に政府と東証は取り組むべきだ。
潮流銘柄はネクステージ(3186)、ラクオリア創薬(4579)、メドレックス(4586)。

◆岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール◆

1999年2月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて約1万人の参加者の中から優勝。
このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催、
ゴールドマン・サックス投信・クレディスイス投信・野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、
プロの運用担当者などを含む1万人以上の参加者を集めて実施。
コンテストの開催時期(98年11月16日~99年2月15日)は日本株式市場がバブル後最安値を付けに行く最悪の環境にもかかわらず、
1億円の資金を1億3112万円(運用期間年利回り124%)に殖やすという脅威の成績をあげ文句なしの優勝を果たす。
第二回大会においても、2ヶ月間で1億円の資金を2億1600万円に増加させ、6位入賞。
1999年12月8日にマーケットバンク設立。17年以上にわたって株式投資で安定した高パフォーマンスを継続して出すことのできる
画期的な運用手法とサービスを提供している。

2002年1月にNHK番組「経済最前線」にて独自の投資支援システムが紹介される。
2005年12月TBS番組「筑紫哲也のNEWS23」にて勝ち組企業として紹介される。
直近では2017年1月に始まった夕刊フジ主催の「株-1グランプリ」において優勝。
1ヶ月間で3銘柄の合計パフォーマンスを競います。最終のパフォーマンスは155%と断トツの結果。
週刊現代、週刊ポスト、夕刊フジ、ネットマネー、月刊カレントなど幅広く執筆活動を行っている。

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