3月決算発表の最後の集中日である12日は上場企業の売買が東証へ一本化された大阪取引所でも決算発表のブースには発表待ちの企業とそれを取材するメディアで大混雑した。
筆者もその日は大引け後から取引所に駆け付けたが、大証の1部や2部が存在していた時代を彷彿とさせる賑わいに懐かしさを感じた。今では関西に拠点を置く上場企業でも決算発表は東証で行う企業が多い。決算発表自体は10分程度と短い時間で概要を説明するだけだが、説明が長引いて、その後で発表をする企業が予定時刻を過ぎても決算発表が行えず多少混乱する場面もあった。この混雑も本決算の春と第2四半期決算の秋の年2回だけで、それ以外の時期は大阪取引所も閑散とする。
現物株が東証へ移管された一方で先物とオプションを含むデリバティブは大阪取引所が主体となっているが、鳴り物入りで開始された225のウィークリーオプションは存在すら忘れられている。個人投資家へデリバティブ取引を浸透させることが目標だったはずだが、外人投資家のためだけに存在すると誤解される状況。年2回の決算発表だけ賑わうようでは大阪取引所の存在感は薄くなるばかりだ。
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