弊紙が本拠を構える船場の街は繊維卸問屋が集中していたが、その多くが廃業を余儀なくされ「シャッター街」という名称が定着してしまった。
その船場の企業の頂点ともいえる合成繊維の大手は、航空機向け炭素繊維では世界を代表する企業だが、その象徴的自社ビルをアッサリと売却して中之島に移転してしまった。その跡地にはマンションが建設されるそうだが、隣街の北浜でも証券会社などが消え去ったあとにマンションが乱立してしまった。そのマンションにファミリー層が入居して地域の人口が増加すれば、それなりに良いことだが、民泊?などによる運用目的での購入もチラホラ聞くので長い目で見れば、街としての衰退が更に進むのではと懸念してしまう。
大阪駅周辺の再開発が進むなかで、隣街からそこへ移転する大企業も増えているが、大都市のなかでも、その中心部へ一極集中して、それ以外の地域は過疎化が進む構図となっている。中央政府では地方分権が叫ばれて久しいが、地方分権以前に大都市の崩壊もジワリと進んる不安がある。
証券市場新聞 https://marketpress.jp/