押し目には相当な買い需要~光世証券・エグゼクティブ・マネージャー 西川雅博氏

光世証券・執行役員 西川雅博|企業速報 証券市場新聞

個別物色の様相強まる

 

日経平均は、11月9日に高値2万3430円をつけた後、25日移動平均を下値メドにした調整相場が続いている。外部環境はそれまでの上昇局面時と大きな変化はなく、急騰した反動によるテクニカル面の調整と言えよう。
1年前のトランプラリーは、11月9日の大統領選を起点に1月4日まで日経平均で2カ月約20%の大幅上昇した後調整局面に入った。今回も9月8日の1万9274円から11月9日までほぼ同一日柄で同一上昇率である。当面日経平均の上値は重くなろうが、調整値幅も限定的でボックス相場から個別物色の様相が強まると予想する。
ここに来てドル円の上値が重くなりつつあることを不安視する向きがあるが、足元の好調な企業業績が必ずしも円安頼みではないという構造的変化にも着目する必要があろう。北朝鮮問題など有事の円急騰には注意すべきだが、ファンダメンタルズからは来年も108円~115円程度のレンジ相場が続くと見ており、過度に懸念することはない。
MRFの10月の残高が13兆1774億円と過去最高を更新した。個人投資家は9月から11月までの株価上昇局面で9週連続売り越し、売越額は3兆2300億円に達した。短期筋の大規模なショートカバーが入ったとはいえ、中長期の投資家は依然「懐疑的」なままで全く過熱感は見られない。個人の待機資金は膨れ上がっており、押し目には相当な買い需要がありそうだ。
セクターでは化学、機械の出遅れ銘柄。個別では大阪ソーダ(4046)、日本化学工業(4092)、横浜ゴム(5101)、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)。

 

光世証券・エグゼクティブ・マネージャー 西川雅博氏
◆1960年奈良県生まれ 1982年早稲田大学政治経済学部卒、大和証券入社 1990年より光世証券 法人部、営業部長、現在コンサルティンググループ担当◆

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