過度な楽観は禁物【記者の視点】

記者の視点|企業速報 証券市場新聞
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売りが売りを呼んでダメ押し

7月第4週の東京市場は、26日までで日経平均は8日続落となり、週末の引け値は3万7667円41銭と、7月11日の最高値4万2426円77銭からの下げ幅は4759円超となった。
今回の大暴落は、バイデン米政権が、東京エレクトロンやオランダのASMLなどの企業が中国に半導体最先端技術へのアクセスを提供し続けた場合、最も厳しい対中貿易制限を課すことを検討していると同盟国に伝えたと報じられたことに加えて急速な円高進行で半導体関連が値を崩したことがキッカケ。24日には決算内容を嫌気してテスラやアルファベットが売られたことをキッカケにダウ、ナスダック指数共に一段安となったことを受けてナイトセッションでの225先物急落から東京市場では売りが売りを呼んでダメ押しとなった。

週明けは反発スタート

週末26日のニューヨーク市場は6月の米個人消費支出(PCE)物価指数がおおむね市場予想通りの内容だったことを受けて9月にも利下げとの期待が高まり、ダウで654ドル超の上昇で続伸、ナスダック指数も大幅に4日ぶりに反発した。これを受けてナイトセッションの225先物は3万8200円で引けており、週明け29日の東京市場は反発でのスタートとなりそうだ。3万8000円割れは4月以降の安値ゾーンであることから一旦は買い戻しの動きになりそうだ。

日米で金融イベント

今週は30日~31日に日銀金融政策決定会合と米FOMCが開催され日米の金融イベントが全般相場の動きを左右する。FOMCに関しては現状維持がコンセンサスで31日のパウエル議長会見で市場の期待に沿うような利下げ発言があるかに注目。
日銀金融政策決定会合では長期国債の買い入れを減額する方針を前回決定しており、今回の会合では今後1~2年程度の具体的な計画が示されることになる。利上げに関しては現状維持がコンセンサスだが、毎度、事前アナウンスを行う植田総裁が今回は沈黙を貫いているだけに、サプライズ的な動きがあれば株価が大きく反応することには注意が必要。

マイクロソフトやアドバンストの決算は?

決算は30日にマイクロソフト、31日にメタ・プラットフォームズが予定されており、先週のアルファベットのテスラ同様、その内容次第では指数に大きな影響を及ぼす。国内では31日にアドバンストが予定されている。週明け反発スタートで3万8000円台を回復しても過度に楽観視はできないだろう。

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp




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