円安が株高を後押し
10月第2週の東京市場は日経平均では週末に3万9662円42銭まで上げる場面があり比較的強い動きになった。
週初は米長期金利が2カ月ぶりに4%台まで上昇したことに加えて中東情勢緊迫による原油価格の一段高も重石になり3万9000円割れまで売られる場面があったものの、その後はFOMC議事要旨の内容や原油価格がやや落ち着いていることを受けてニューヨーク市場でダウが再び高値を付けると1ドル149円台までの円安からハイテクの一角などを中心に買い直される動きになった。
ファーストリテの好決算も後押し
10日には米国で9月消費者物価指数(CPI)の上昇率が市場予想を上回ったことで、今後の利下げ動向が読み難くなってはいるようだが、為替は1ドル148円公判で落ち着いていることが下値不安を少なくさせている。
個別では10日に25年8月期の業績予想を発表したファーストリテイリング(9983)が連結営業利益で前期比5.8%増の5300億円を見込んでいる内容が評価され高値を更新したことが指数の上昇を後押しした。今週以降も本格していくる決算内容が全般相場に影響を及ぼしそうだ。
15日は4日続伸でのスタートに期待
週末のニューヨーク市場はJPモルガン・チェースを筆頭に金融セクターの好決算が好感され、9月の米卸売物価指数(PPI)も前月比横ばいと上昇を見込んだ事前予想を下回り、インフレの鈍化傾向を示したことを受けてダウで409,74ドル高と反発し最高値を更新した。日経平均先物も3万9760円まで上昇しており、3連休明けの15日は4日続伸でのスタートが期待される。
衆院選公示で選挙モード
今週は3連休明けの15日に衆院選の候補者が公示され27日に投開票が実施される。1980年以降、衆院解散から総選挙後の株価推移を見ると総選挙の前日までが好パフォーマンスとなっている(1面参照)。
海外では16日のASMLなどの決算はアドバンテスト(6857)やレーザーテック(6920)など半導体大手の株価に影響を与えるかも知れない。17日のECB理事会では連続利下げがコンセンサスで、米9月小売売上高や米9月鉱工業生産・設備稼働率もFOMCの次なる利下げ戦略に影響を与える。
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