先物主導で荒い値動き
3月第2週の東京市場は11日に日経平均が一時、3万6000円を割れる動きになり、トランプ関税連発で荒れるニューヨーク市場に連動する形で荒い値動きになった。
マシンガン的に連発するトランプ大統領の関税政策に欧州はじめ各国が報復関税で対抗する中でニューヨーク市場の株価下落は収まらず10日から13日の期間だけでダウは前週末比で4.6%下落、今週の下落幅は1300ドル余りとなり、2週連続で1000ドルを超える下落となった。東京市場はSQ週ということもあり先物主導で荒い値動きで為替の円高に連動する形で下げ幅が1000円を超える場面もあった。
週明けは大幅続伸でのスタート
このような中で、週末14日は米上院でつなぎ予算案が可決され、政府機関閉鎖がぎりぎりで回避されたことや短期的な売られ過ぎとの見方からニューヨーク市場でダウは前日比674.62ドル高と5日ぶりに反発、ナスダック指数も2.6%の上昇となり、超大型ハイテク7銘柄「マグニフィセント・セブン」の全てが上昇して一旦は落ち着きを取り戻した。これと連動してナイトセッションの225先物は3万7270円で引けており、週明けは大幅続伸でのスタートとなりそうだ。
中銀ウィーク
今週は日銀金融政策決定会合と米国でFOMCが開催予定で中銀ウィークとなる。日銀金融政策決定会合の結果発表とFOMCの結果発表は共に19日。トランプ関税への経済への影響が世界的に懸念されるなかで今回は両国とも今後の流れを見極めるべく据え置きがコンセンサスだが、植田総裁とパウエルFRB議長の会見での発言には過剰反応する可能性は否めない。20日が春分の日で休場となることから東京市場はまずは祝日取引となる先物の動きを注視することなる。
一旦底打ち感が出ても・・・
トランプ大統領は4月からの自動車への25%関税の方針は変えておらず不透明感は払拭されない。日経平均では3万6000円割れで一旦底打ち感が出ても戻り売りに上値を抑えられることになりそうだ。
個別では19日にJX金属(5016)の大型上場が控える。半導体材料での世界的シェアやキオクシアHD(285A)のその後の株価推移から初値形成後に中期的な資金が流入するか注目したい。
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
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