中銀ウィーク通過も不安継続
3月第3週の東京市場は19日に日経平均で3万8000円を回復する場面があったが、その後は目先的な利益確定売り押され、祝日明けの21日には前場に持ち直す動きになったものの、次第に値を消す動きになった。
日米とも中銀ウィークだったが、日銀、FOMCとも市場の想定通り現状維持で、FOMC後の記者会見でパウエルFRB議長はトランプ関税の影響については短期的なものとしてネガティブ視していなかったが、その後のニューヨーク市場での戻りの鈍さを見ると市場は依然として不安視しているようだ。
防衛関連が牽引
東京市場については三菱重工(7011)の新値が象徴するように防衛関連が牽引している。トランプ大統領が在日米軍の強化中止を検討と伝えられたこともあり、日本が自力で防衛強化をすることが不可避となっている。これは欧州も同様で引き続き市場のテーマとして物色されていく可能性がある。一方、半導体はアドバンテスト(6857)筆頭に戻りが鈍い。週末にはソフトバンクグループ(9984)によるパープレキシティAIの買収が伝えられたが株価への反応は限定的だった。
IPOのセカンダリーも有効か?
一方、IPOではキオクシホールディングス285A)以来の大型であるJX金属(5016)が市場の期待通り好調なスタートを切っており、来週は1000円を目指す展開が期待される。
週末21日のニューヨーク市場はトランプ大統領が関税について柔軟に対応するととの発言から売り一巡後に戻す動きになり、ダウとナスダックとも小幅高で終えている。
4月からの自動車関税など引き続きトランプ砲が懸念されるが、今週は27日が3月末の権利付き最終日であることから高配当銘柄中心に上値は重くても底堅い動きになりそうだ。物色は防衛に加えて内需や商社、それにIPOのセカンダリーも有効か。
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