3週間ぶりに反落
先週の日経平均は前週末比約963円安と3週間ぶりに反落となった。
18日公表された7月のFOMCの議事要旨で年内にテーパリング(量的緩和の縮小)が開始されると示唆されたことが嫌気された。
更に日本を代表するトヨタが新型コロナウイルスの影響で部品調達が難しくなり世界で4割の減産に入ると伝えられたことも大きく影響した。
投資マネーに大きな変化はない
発表された4月-6月期の決算は概ね好調だったがこれだけ新規感染者数が増加し続けるとやはり経済の腰折れ不安が台頭してきている。
しかし、世界的にみると米国やドイツ、インドの株価は最高値を更新しておりまだ投資マネーに大きな変化はない。
27日にパウエルFRB議長が講演
通常ならテーパリングを示唆されると長期金利が上がってくるが長期米国債は約1.2%台と大きな変化はない。
これは、景気回復シナリオを債券市場は否定しているように思われる。今週は27日にジャクソンホール会議が開催されパウエルFRB議長が講演を行う。
年内実施されると言われるテーパリングについての発言も予想されているだけに注目度は高い。発言後の動きには要注目である。
13週線を上回ると売りがでる
日経平均は2月の高値を起点として上下幅約2万500円の右肩下がりのBOX相場の中にいる。
現在の上値トレンドラインは2万8700円処で下値トレンドラインは26万200円処。13週線(2万8265円)を上回ると売りがでる展開である。
ボリンジャーバンドの-3σを割ると急反発
株価位置はずるずる下がり年初来安値を更新したところで2万7000円の攻防となっている。
今年の株価反発の傾向としてボリンジャーバンドの-3σを割ると急反発しているケースが多い。
現在の-3σは26800円処、この水準からの急落は買いでの投資妙味は大きそうだ。
「突っ込み買いの戻り売り」に徹する
ただ、先週もクレディスイスやバンクオブアメリカに翻弄された先物市場であるが売り建て玉がまだ大量に残っているので深追いは禁物であろう。
日本の場合は秋に衆議院選挙を控え「売り」材料には事欠かない。
今週は「突っ込み買いの戻り売り」に徹したい。相場のレンジは26500円から27600円を想定する。
(ハチロク)
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp