リスクが回避された
先週の日経平均は前週末比約1486円高と大幅上昇となった。
株高の主因は菅首相の退陣表明だろう。20%台まで下落していた支持率の菅首相では衆議院選で大敗する可能性も高かったため、そのリスクが回避されたことに対する買いとも思われる。
オリンピックが開催された年は首相が交代する
それにしても「日本でオリンピックが開催された年は首相が交代する」というジンクスは今回も当てはまった。過去3回中3回当てはまり今回が4回目である。不思議なジンクスである。
コールの売りの買戻しを誘発
相場は右肩下がりだったため「戻り売り」が多かったが抵抗ラインの2万8500円を抜けてくると上昇に弾みが付き2万9000円台に乗せてくるとコールの売りの買戻しを誘発し上昇に拍車をかけた。
選挙は買い
TOPIXに関して言えば金曜日に3月高値を更新し1991年以来30年ぶりの水準となった。
新型コロナウイルスの感染拡大は続いているが首相交代により経済対策の期待も高く「選挙は買い」の状況が期待できそうである。
10回中10回日経平均株価は上昇
今回が「解散総選挙」となるかどうかはわからないが解散総選挙だと解散日から投開票日までの期間で過去30年間で10回中10回日経平均株価は上昇している。
その平均上昇率は約4.2%だが直近5回では平均約7.3%上昇している。その間7週間で外人投資家は約3兆円買い越しているようだ。
外人の買い余力は高い
今年は外人投資家は約2兆円売り越しており買い余力は高そうである。ただ、裏返してみると解散するということは政策的に行き詰まってるケースが多くそれまで株価が下落しているケースが多い。
新しい政府に期待され買われるだけでその後の「失望売り」も散見される。要は開票後は新しい政府の手腕次第だということである。
上値抵抗トレンドラインを明確に抜く
今回はチャート的には上値抵抗トレンドラインを明確に抜けてきた。今週はメジャーSQ週でもある。金曜日に「コールの踏み」は入ったと思うが上に動かしやすい週でもある。
6月高値抜けなら3万台回復も視野
25日線(2万7798円)が上向き、5日線(2万8400円)が200日線(2万8322円)を抜いてきてGCをしており上昇傾向が強い。
SQまではボリンジャーバンドの+3σ(2万9225円処)と+2σ(2万8766円処)を意識した2月相場のような展開になる可能性もあろう。6月の高値(2万9480円85銭)を抜けてくれば3万台回復も視野に入ろう。
今週のレンジは?
上昇ピッチが速かったために買戻しが出来てない投資家も多く下値は堅そうである。今週は2万8800円から2万9800円を想定する。
(ハチロク)
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp