2週間ぶりの下落
先週の日経平均は前週末比約575円安と2週間ぶりの下落となった。
米国で発表される経済指標が市場の予想を上回る状態となり米国長期金利が上昇、利上げが加速するとの懸念で株式市場が下落している。
日本株は米国株の下落に比べ底堅い
金融引き締めの本格化に向けて世界の株式市場から資金が流出している。米国市場では「落ちてくるナイフは素手で掴むな」状態である。だが、最近の日本株は米国株の下落に比べ底堅い動きとなっている。それは日米主要指数指数の予想PERの違いだとみる向きがある。
TOPIXでは過去10年間のPERのレンジのほぼ下限
S&P500ベースで見た米国株の12ケ月予想PERは17倍であるが過去10年間の平均(17.1倍)に戻ったに過ぎない。
一方、TOPIXベースでの予想PERは現在12.3倍で過去10年間のPERのレンジのほぼ下限にすでに来ている。
現在の予想PER「12倍」水準は相場の下限を示す水準として知られている。
12倍を割ったのは3回
直近で12倍を割ったのは2016年の「チャイナショック」、2018年の12月「クリスマスショック」、2020年3月の「コロナショック」の3回である。
この時はいずれも外部環境の悪化によってアナリスト予想が短期間で10%~20%下方修正されていた。
当初想定されていたより決算は悪くない
このことは現在の企業業績見通しの大幅な変更がなけれは日本株は底値近辺にいるということだ。
決算発表が峠を越えたが当初想定されていたより決算は悪くない内容である。資源高や円安傾向が長引けば修正もありえるが今の株価はレンジの下限に近いとこにいる可能性は高い。一旦はリバウンドが入る水準にきてるようだ。
「戻り売り」パターンの状態だが・・・
チャートでは3月25日を起点とした上値トレンドラインが形成されており「戻り売り」パターンの状態である。
このトレンドラインは現在25日線(2万6807円)処と重なりこの水準を明確に抜いてくるかがポイントとなろう。抜けてくると2万7000円を試す展開が期待されよう。一目均衡表の雲の下限(2万6510円処)がまずは抵抗ラインとなろう。
今週のレンジは?
一方下値は転換線(2万6380円処)、5日線(2万6175円処)、節目の26000円があげられよう。弱い展開だと3月15日に付けた窓(2万5441円67銭)を埋める展開も想定しておきたい。
今週のレンジは2万6000円~2万6900円を想定。
(ハチロク)
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
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