荒れる米国市場
先週の日経平均は前週末比約311円高と2週間ぶりに上昇した。
しかし、米国市場は荒れている。
18日には米小売り大手のターゲットが四半期決算を発表したがアナリストの予想よりも悪かったために急落した。
今年に入り個人消費が大きく落ち込んでいると捉えられ他の企業も業績悪化が避けられないとの見通しからNYダウで1100ドル安と2年ぶりに下落幅となった。
オプションSQに絡む仕掛け的な売りも
ハイテク企業が多いナスダック指数も4.7%下落、S&P500指数は節目である4000ポイントを割り込んだ。
週末のオプションSQ算出に絡む仕掛け的な売りとの見方もあるが株式市場から資金流出が止まらない。
パッシブ運用投信から28億ドルの資金が純流出
米国調査会社モーニングスターによると4月はETFを中心とするパッシブ運用投信から28億ドルの資金が純流出したようだ。
パッシブ運用投信から資金が純流出したのは過去10年間で月間ベースでは7回しかないことを考えると明確に投資家心理は変調してきてるといえよう。
利上げペースの落ち着きどころを探る展開
FRBのインフレ抑制のための金融引き締めは始まったばかりである。
ロシアによるウクライナ侵攻の影響でエネルギー価格が高騰しており過度の引き締めはスタグフレーションを引き起こしかねない。
舵取りが非常に難しい状況になっており当面は利上げペースの落ち着きどころを探る展開となろう。
調整は長引きそう
日本では「個人投資家の投げ売りがでれば目先の底」であるが長期に渡る上昇相場に流れが変わったとみるなら調整は長引きそうである。
日本株に於いては調整入りが早かったためか寄り付き安くても戻す展開が続いている。
上値抵抗ラインを抜くまでは戻り売り
打たれ強さが出てる感じはする。成長は乏しいが割安感が漂う市場として消去法的に買われる可能性もあり突っ込み買いに妙味はありそうである。
だが、21年9月の高値を起点とした上値抵抗ライン(2万7500円処)を明確に抜いてくるまでは戻り売りがよさそうだ。
米国のリバウンドに期待
今週は2万6300円~2万7300円を想定。SQ通過で需給が改善した米国のリバウンドに期待したい。
(ハチロク)
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
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