1万6600円処は売買価格の中心
米国大統領選挙を8日控え相場は警戒態勢を強めている。
クリントン氏が国務長官時代に私的な電子メールアカウントを使用していた件でFBIが再調査に乗り出すと発表されてから相場は一変、トランプ氏が勝利した場合に備えてリスク・オフの状態になった。
投資家はクリントン氏が勝利するとは思ってはいるが今年は英国の国民投票の件もあり何がおこるかわからないと不安が増大しているのだろう。
恐怖指数と言われるVIX指数は8日連続上昇して22.57%と4か月ぶりの高水準となっている。また、S&P500は2008年10月以来の8日連続安を記録し3か月ぶりの安値となった。
某アナリストによるとトランプ氏が勝利した場合は株価は更に10%から15%下落、クリントン氏が勝利した場合でも2、3%の上昇に留まると指摘している。
ならばポジションを軽くしておこうと投資家心理が働いているようである。
日経平均株価は17000円台は定着したかに見えたが105円台まで行った為替が102円台まで急落するとそれに乗じて外国人投資家が売りだし株価は続落。17000円割れの状態となり再びボックス相場入りの様相を呈してきた。
現在、25日移動平均線(17017円処)を割り込み200日線(16586円)が視野に入ってきている。
しかし、16600円処は今年の売買価格帯の中心値である。ここを大きく割れるとは考えにくい。過熱感がでていた騰落レシオやストキャストにもいい調整が入っており大統領選挙後のあく抜け相場に期待したい。(ハチロク)