海外も注目する日銀総裁人事【225先物「ハチロク」の裏話】

ハチロク225先物OP|証券市場新聞
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膠着感が強い

先週の日経平均は前週末比約126円高となり4週連続高となった。
米欧中央銀行の利上げが市場の予想通りとなったことで波乱はなかったが3週間で約1800円強上昇していたので高値もみ合いの展開となった。
先週は2万7400円台を中心に週間で値幅が約300円と膠着感の強い相場であった。

累積過剰貯蓄

2万7500円台に乗ると短期筋は売りを入れていたようだが中国の脱コロナ後の経済回復期待や米国経済の過度なリセッション懸念が後退し下値も固い展開であった。
今回、FRBが急速に金利を引き上げても大きなリセッションに陥れないとする根拠としてコロナ禍でばら撒かれたお金の累積過剰貯蓄額に注目する投資顧問がある。

経験則が通用しない

それによると2020年2月からの累積の過剰貯蓄額は22年12月に1.5兆ドル(約195兆円)とピークの2.4兆ドルから減少したもののまだ余裕がありこの貯蓄を少しづつ切り崩しすことによりインフレを乗り越えるというものだ。新型コロナの影響で景気サイクルが読みにくくなったのは事実であり経験則が通用しなくなっているのも事実である。

支援材料は「円安」しかない

日経平均にしてもチャート上はここは一旦調整するところと考える投資家も多く事実空売り比率が先週の40%から45%まで上昇している。
また、マクロ系のファンドも日本株に関しては売り持ちのポジションが多い。
週末には節目である2万7500円を超えて引けており空売りの買い戻しが入れば一段高も期待できる状況だが企業業績に不透明感が強く大きな上昇は見込めそうにない。短期的に支援材料として期待できるのは「円安」しかないだろう。為替も年初からの急激な円高が落ち着き反転の気配が見える。

135円を抜けてくると株の買戻しも

企業の平均想定レートである135円を抜けてくると株の買戻しも活発になると予想する。その面でも10日に発表予定の日銀総裁人事には注目が集まろう。

チャートから見れば?

日銀総裁人事は海外投資家からも注目度が高いため今週も底堅いが膠着感の強い展開を予想する。
チャート的には昨年8月17日の高値(2万9222円77銭)を起点とする上値トレンドラインが2万7800円処に位置してくるので目先の抵抗ラインとなりそうである。
抜けてくると12月15日の窓埋め(2万7987円54銭)や2万8000円台回復が見えてこよう。

今週のレンジは?

一方、下値は5日線(2万7404円処)、上昇する転換線(2万7382円処)、75日移動平均線(2万7245円処)、雲の上限(2万7082円処)があげられよう。
今週のレンジは2万7250円から2万7900円を想定する。

 

(ハチロク)

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