海外勢の売りを自社株買いで吸収【225先物「ハチロク」の裏話】

ハチロク225先物OP|証券市場新聞
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市場は景気後退に警戒

先週の日経平均は前週末比約523円安と3週ぶりに反落した。
週初は欧米のインフレ抑制を好感し上昇していたが米国の景気指標に悪化の兆候が出ると一転、急反落となった。
原油価格の上昇も株価に大きく影響を与えた。市場はインフレ抑制後の景気後退に警戒しており景気指標の発表に過敏に反応している。

3月米雇用統計は堅調なペースを維持

注目の3月米雇用統計は非農業部門雇用者数は23万6000人と市場予想を下回ったものの堅調なペースを維持、失業率は2月の3.6%から3.5%に低下した。
労働市場の逼迫により5月のFOMCに0.25%の利上げが行われるとの見方が大半となった。しかし、発表後の市場の反応は上昇で反応した。市場は金利上昇よりも景気悪化指標の発表を嫌がっているようだ。
そういう意味では今週の12日に米3月消費者物価指数、14日に米3月小売売上高が発表される。関心度はいつも以上に高くなろう。

PBR1倍割れ企業是正運動

日本株に於いては東証の「PBR1倍割れ企業是正運動」により企業の自社株買いが急増している。その自社株買いにより海外勢の売りを吸収している。

海外勢が現物.先物で約2.4兆円を売り越し

3月第3週は海外勢が現物.先物で約2.4兆円を売り越した。週間では2012年以降で最大に売り越し額である。その時のTOPIXの下落率は約3%であった。
20年2月の新型コロナウィルス感染拡大で混乱してた時は海外勢が約1.8兆円売り越しTOPIXは約10%安となった。
その差は自社株買いによる影響が大きい。週平均で約1000億円ベースで買い越しが続く事業法人の支えは当面期待できよう。

下値確認からのリバウンド狙い

今週の日経平均は下値確認からのリバウンド狙い相場を予想する。
チャートでは先週は窓(2万7888円77銭~2万7609円86銭)を開けて下落、2万7500円を挟んでもみ合う展開となっている。
上値には25日移動平均線(2万7740円59銭処)、下値には75日移動平均線(2万7213円89銭処)に挟まれておりこのレンジでの推移を予想する。

今週のレンジは?

下値には26週移動平均線(2万7338円処)、52週移動平均線(2万7302円処)も位置し抵抗ゾーンとして機能しよう。
上値は下降する5日移動平均線(2万7855円処)を抜けてくると窓埋めが意識されよう。
一目均衡表の雲上限(2万7503円処)が今週は切りあがって推移するので雲の中に入ってしまうと雲の下限(2万7198円処)を試しにいく展開も想定できよう。
今週のレンジは2万7200円から2万7800円を想定する。

(ハチロク)

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