上値の重さを感じた年初
2025年スタート週の日経平均は前週末比約704円安と週足陰線となった。
一時4万円台には乗せたものの4万0200円~4万0300円の価格帯を抜けてくることはなく失速、上値の重さを感じた年初であった。
今年は「巳年」。相場の格言で「辰巳天井」と言われ辰年から巳年にかけて高値をつけるとされる。
その後は「馬、尻下がり」、「未、辛抱」、「申酉、騒ぐ」と不安定な相場展開になると格言では言われている。
ただ、今年のスタートを見る限りでは不安定な相場展開が想定されてしまう。
同盟国だとしてもマイナス面大きい
その最たる要因がトランプ次期大統領の言動である。
20日に正式に就任予定だがその前でも貿易相手国に「一律に関税をかける」などとアメリカファーストの発言を繰り返している。
日本製鉄のUSスチール買収の件でも土壇場で買収禁止命令を出したのはバイデン大統領がトランプ次期大統領に配慮したからと言われている。
アメリカファーストのトランプ次期大統領の下では例え同盟国だとしてもマイナス面も大きいだろう。
企業も個人も格差が拡大
それを解決していくのが政治であるが今の石破政権では期待はできない。
トランプ次期大統領の数々の言動により米長期金利は上昇、再度インフレ懸念が再発しFRBは利下げを停止し利上げに転じる可能性も出始めている。
日本も円安により物価上昇が止まらず物価の上昇に賃金上昇が追い付かず実質賃金は4か月連続マイナスが続いている。
大企業は賃金を上げれるが中小企業はなかなかあげられず原材料費高や人件費増で倒産した企業は3年連続で前年を上回っている。
企業も個人も格差が拡大してきていると感じられる。
アイデア次第では十分戦える
新しい時代への過渡期と言えば聞こえはいいが企業も個人もかなりの競争力強化が必要になってきている。
この円安トレンドはもはや「日本売りの円安」であって一過性の円安とは考えにくい。
ならば円安をビジネスチャンスとし単に価格競争力のあるだけではない製品の強化を進め米中向けだけではなくグローバルサウス向けを増やすなど米中の対立から影響を受けにくくすることも必要である。
内需もアニメやゲームなどのコンテンツビジネスの収益強化やインバウンドビジネスでは都市圏だけでなく地方にも広がる戦略強化が求められる。
AI開発や先端テクノロジーでは米中に後れを取っているがそれらを利用するアイデアでは十分戦っていけると思うので日本の知力に期待したい。
今週の下値メドは?
相場は短期、中期とも三角持ち合いの離れるタイミングにきている。下に離れた場合は26週移動平均線(3万8412円処)や52週移動平均線(3万8544円処)が今週の下値メドとなりそうだ。
20日にトランプ次期大統領就任を控え不安定な展開が続くと思われる。
(ハチロク)
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
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