中々下がらない
先週の日経平均は前週末比約250円高となり5週連続上昇、週足では6週連続陽線となった。
3月26日の高値(3万8220円69銭)を5月13日に抜いた(3万8494円06銭まで上昇)ことによりチャート上では4月7日の安値(3万0792円74銭)が大底になったことになる。
約2週間で約7500円下げたためアク抜け感は強く今は売りが極端に少ない状況である。むしろポジションを落とし過ぎた投資家の買い需要が強く中々下がらない状態である。
トランプ大統領のシナリオは狂い始めている
3万8000円台という水準は以前のBOX相場の中心値でもあり居心地の良い水準まで戻ったといえよう。
だがこの水準からの上昇にはやはり新たな材料が必要になってこよう。
トランプ大統領が仕掛けた関税戦争は最大の貿易赤字国である中国に対して譲歩するなど米国の負けが濃厚で貿易赤字を解消するというシナリオは狂い始めていると思われる。
ドル高是正の動きが出てくれば調整局面
しかし、世界恐慌がおこるという最悪のケースは回避されたとの見通しから株式市場に資金が戻ってきている。
日本においても株価は戻ってきたが関税に対して具体的に何も正式に決まっていない。
本当の正念場はこれからともいえよう。
20日~22日にかけてG7中央銀行総裁会議が行われる。ここでドル高是正の動きが出てくれば調整局面入りのきっかけを作ってしまうかもしれない。
成長期待の高い個別株にシフト
G7後に第3回の関税交渉が行われる予定で注目は自動車関税の行方だが切り札の無い日本は交渉が難航すると思われる。
先週の上昇で騰落レシオが135%台まで上昇、過熱感が出ており今週は交渉の行方を見極めたいという動きも出てもみ合う相場展開を想定する。
グロース250指数が年初来高値を更新してるように投資資金が成長期待の高い個別株にシフトしはじめたようだ。
今週は指数よりも小型株の選別物色が強くなると思われる。
今週のレンジは3万7000円~3万8300円を想定する。
(ハチロク)
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
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