下値メドは今年の上昇幅の61.8%押し【225先物「ハチロク」の裏話】

225先物「ハチロク」の裏話|証券市場新聞
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マーケットは米中の要人の発言に振り回されている

 トランプ大統領発の貿易摩擦で世界のマーケットが警戒感を抱き始めている。
 特に中国に対しては厳しく知的財産権侵害を巡る問題で約1100品目総額500億ドルの制裁関税を発動するとしている。
 その第1弾として7月6日に約820品目(約340億ドル分)を発動するとしている。これに対し中国も同規模の制裁措置を発動すると発表し米中の貿易戦争は不可避の状況となっている。
貿易戦争が本格化すると世界経済が縮小するのは必至、マーケットは米中の要人の発言に振り回されているのが現状であろう。

海外勢は貿易戦争に見通しがつくまでは買い越しに転じることはなさそう

 このような影響により海外勢も日本株売りに回っているようである。東証が発表した6月第3週の投資家別売買動向では海外勢は現物株を約4300億円、先物で約4220億円売り越したようである。
 3週ぶりに売り越しに転じたが貿易戦争に見通しがつくまでは買い越しに転じることはなさそうである。
 チャート的にも日経平均は上値の重い形となっている。右肩上がりだった各種移動平均線も5日線、25日線が下向き75日移動平均線(2万2175円処)を挟んだ動きとなっている。
 かろうじて終値としては200日移動平均線(2万2077円処)が下値支持線として意識されているがリバウンドの弱い。2万2000円節目を割ってくると下値の抵抗ラインは5月30日の安値2万1931円6銭円しかない。

7月のSQにかけて下値を試す展開も

 このラインを割り込むと5月21日と6月12日を高値とする「ダブルトップ」が完成する。強い売りシグナルとされる形状のためこの値には注意したい。先週は日経VIも20.5ポイントと6月19日の高値を抜いてきた。
 オプションのプレミアムの動きもプットサイドは買い優勢の動きとなっていたので7月のSQにかけて下値を試す展開も想定されよう。その際の下値メドは今年の上昇幅の61.8%押しの21640円が意識されよう。
上値メドは基準線(2万2470円処)、25日移動平均線(2万2520円処)が抵抗ラインになると思われる。今週のレンジは2万1900円から22600円を想定するが海外発の材料で大きく動く可能性もあり注意が必要である。(ハチロク)




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