下がりそうで下がらない
先週の日経平均は高値揉みあい状態となった。注目されていたFOMCは大方の予想通りの0.25%引き下げで決定した。イベント通過で19日には日経平均は2万2255円56銭と4月24日の高値(2万2362円92銭)まで迫ったが日銀の政策会合で現状維持の結果が伝わると失速、結局2万2000円を挟んで揉み合う週となった。
イランのサウジアラビア精油施設への攻撃により一時円高に動き、日経平均が下げる場面もあったがすぐに戻し「下がりそうで下がらない」状況である。
「売りサイン」を信じてトレードする投資家はこの上げ相場で大敗
テクニカル的にはRSIが94%と買われ過ぎの70%を超えて推移しているが相場は下がらない。過去、アベノミクス相場入りしてからRSIが90%超えたのは7回あるがそのうち1カ月後に下落していたのは1回だけである。
通常、RSIが70%を超えてくると警戒感から調整入りするケースが多いが90%以上まで買われるというのはそれだけ実需の買いが入って需給面で中長期的な買いが入ってきているということだろう。
実際、テクニカルを重視するシステムトレードでは「売りサイン」が続いておりこれらを信じてトレードする投資家はこの上げ相場で大敗しているようである。
悪材料を織り込んで上昇するか?
過去のアノマリーからするとRSI90%以上になった場合は1カ月後平均で4.8%上昇している。今回のケースを当てはめると13日に90%台に乗せてきておりその時の株価が2万1988円であったので1カ月後2万3043円まで上昇していることになる。消費税増税の影響も現れてくるその頃に悪材料を織り込んで上昇しているのか注目したい。
上がれば売られ下がれば買われる
今週は2万1600円から2万2400円の間で上がれば売られ下がれば買われる相場を想定する。(ハチロク)