一旦は下げ止まる
先週の日経平均は米サプライトマネジメント協会(ISM)が発表した9月の製造業景況感指数などが低水準となり、米景気減速懸念の広がりとともに、これをきっかけとしてニューヨーク市場と連動して大きく売られた。
12月限先物はナイトセッション取引を入れると約1000円下落し9月の上昇分の約半分を3日間で失ったことになる。9月の米雇用統計の結果はゴルディロックス(適温)的な内容となり、過度な景気後退懸念が後退し4日のニューヨーク市場は大幅に反発しているが、既に大幅下落しているので結果がどうであれ、一旦は利下げ期待ということもあり下げ止まる可能性は高いと思われる。
10月は最も月中値幅が高い月
10月相場は実は1年で最も月中値幅が高い月であるとの結果がでている。平均で約1764円動きており2番目は2月、最も動かない月が7月である。
これは米国の投資信託の10月決算に備えた換金売りを出すためと見られているが昨年も10月2日に2万2427円の高値を付けてからの3000円下落は記憶に新しい。
歴史的にも87年のブラックマンデーなど10月に暴落が起こっているケースは多い。10月は動く月だと改めて認識しておきたい。
窓埋めなければ再び下値模索も
チャート的には日経平均は200日移動平均線(2万1209円処)が下値抵抗ラインとして機能している。しかし、木曜日の大幅下落で2万1470円~2万1725円の大きな「窓」ができた。
これは上昇過程でもできた「窓」を埋めずにできた窓で「アイランドリバーサル」という現象である。相場の反転を意味するチャート形状であり早晩埋めきれないと再び下値模索となるケースが多い。
SQ週で需給的にも動かしやすい
今週は10月SQ週であり需給的にも動かしやすい週である。
今まで悪いニュースにも反応しなかったAI自動取引がここ最近悪いニュースに過敏に反応してきているように思われるので暫くは上下に大きく動きそうである。
上値は転換線の2万1670円、窓埋めの2万1725円、下値は上げ幅の半値水準の2万1215円処、割ってくると雲の上限の2万1050円処、上げの0.618%押しの2万970円処となろう。
(ハチロク)