28年ぶりのNT倍率【225先物「ハチロク」の裏話】

ハチロク225先物OP|証券市場新聞
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コロナウイルス情報で相場が左右

 先週の日経平均は結局、前週と比べて約300円安となった。
 20日には一時400円高する場面もあったがコロナウイルスで日本で死者が出たと伝わると昼から上げ幅を縮小し結局78円高となった。
先週もしているが話題となったのがNT倍率が28年ぶりの14倍台に乗せてきたということだ。

日本株の「いいとこどり」

 1988年の日経平均開始以来の最高倍率は1992年4月8日の14.08倍、20日には瞬間14.06倍まで上昇した。
 相場の全体を表すTOPIXよりもグロース株の多い日経平均が買われてきたということは日本を評価しているのではなくポートフォリオの一環として日本株を組み入れる時に「いいとこどり」をしただけである。
 倍率だけ見ると日経平均の上昇にTOPIXが出遅れてると見れるが逆に日経平均が割高に買われ過ぎているともとれる。先々週にはゴールドマンサックスがTOPIX先物を約5000億円売り越したが先週もJPモルガンが約3500億円売り越している。ゆえにNT倍率も上昇したように思われる。

円安もプラスに反応しにくい

 つまり、日本株全体には売りがでているが日経平均はまだ本格的に下がっていないといえよう。また、為替も昨年4月以来の112円台に入ってきたが2019年10-12月の実質GDP成長率が前年同期比マイナス6.3%と予想を大きく下回るなど実体経済の先行きは不安が漂う。今回は感染者も多い為「有事の円買い」ではなく「日本売り」の円安になっており株価にプラスに反応しにくくなっている。大統領選の年ということもありNY市場は今年は堅調だ、だから日本も大きく崩れないという思い込みは以外に脆いのかもしれない。

SQにかけて警戒感を持て

 長期筋のTOPIX売りと短期筋の日経平均売りが重なったときには相場は大きく動きそうだ。3月のSQにかけては相場に警戒感をもって望みたい。今週のレンジは2万3600円から2万2700円と予想。戻り売りを徹底して下値には注意したい。

(ハチロク)




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