下がらない相場【225先物「ハチロク」の裏話】

ハチロク225先物OP|証券市場新聞
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1950年以降は一番底の1~3か月後にさらに深い2番底

 先週の日経平均は約350円高(1.8%)と2週間ぶりに上昇した。
各国で経済活動が徐々に再開したことを好感して21日には2万0734円91銭まで上昇したが週末には米中対立懸念から売られる場面もあった。某調査会社によると1950年以降の米国の弱気相場は16回あったが1982年の1回を除く15回で株価は一番底の1~3か月後にさらに深い2番底を付けに行ってるようだ。

2番底の気配なくジリジリ上昇

 今回のケースに当てはめると6月~7月に2番底探しの展開となるかもしれないが今の相場はその気配がなく逆にジリジリ上昇している。バンク・オブ・アメリカの調査では機関投資家の現金比率は4月に5.9%、5月に5.7%と2001年の同時多発テロ以降では最も高い水準のようである。
 以前の暴落局面では売りたくても値が付かない状態で現金化するにも時間がかかっていたが最近のトレードは自動売買のHFT(超高頻度取引)が主流のため値付きが良く現金化し易くなっていた影響もあろう。
 つまり、多くの投資家は2番底に備え資金ポジションを高めたため、今は急ぎ売りたい主体がいなくなっているということだ。

大胆な財政出動で下げを仕掛ける状況を作りにくい

 一方で、株価は下がるどころかじり高になっているため下がると見た投資家のヘッジの売りを買戻しさせられている状況だと思われる。
 従来だと株価が戻りを試す過程で追加の支援材料を求める「催促相場」になるはずだが各国とも催促される前に大胆な財政出動を行うので下げを仕掛ける状況を作りにくくしている。

「コロナバブル」か「2番底探り」か?

 経済活動が本格化してくると新型コロナの傷がはっきりしてくるだろう。その時、想定よりも傷が浅ければ株式市場は「コロナバブル」になるかもしれないが傷が深ければやはり2番底探りの展開となろう。
 予想もしてなかった「ウイルス」という材料で相場は暴落し、多数が予想もしてない短期での戻りを継続している相場の「第2波」はまた予想もしてないことで起こるのかもしれない。

今週の相場は?

 今週の相場は確りとした展開を予想する。想定レンジは25日移動平均線の1万9900円から2万0900円を想定。チャート的には2万0197円59銭から窓を開けており急落で出来る「アイランドリバーサル」には注意が必要。転換線(2万0284円処)を引け値で割ってくると調整局面入りする可能性もあろう。

(ハチロク)




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