海外投資家は先物・現物を約3兆1000億円買い越し
先週の日経平均は前週末比約106円高となった。2日には2万6889円90銭まで上昇し高値を更新、2万7000円台に迫る場面もあった。
11月の海外投資家は先物・現物を約3兆1000億円買い越しておりその流れが12月に入っても続いているようである。
ただ、11月には月間で15%も上昇した為か先週は2日に高値を付けた後に上値の重たい展開となっている。
上昇後すぐに調整局面に入っているケースは少ない
1985年以降、月間で10%以上の上昇した翌月の勝敗は5勝7敗で下がっているケースが多い。だが、下げ幅をみると小幅安になっているケースが多く上昇後すぐに調整局面に入っているケースは少ない。
指数よりも小型株の選別物色
先週の後半の動きを見ると利食い売りがかなり出てきているようで上値の重い展開となっていた。先週は大型株より小型株のほうがパフォーマンスが良くなってきているので12月は指数よりも小型株の選別物色となりそうである。
チャート的には一旦調整局面入りを示唆
チャート的には週末辛うじて5日線(2万6717円処)を維持して引けたが16本陽線を付けた新値三本足の陰転値が2万6644円71銭となった。
パラボリックの陰転値も2万6555円35銭となっており週末比200円安程度でどちらも一旦調整局面入りを示唆するようになる。
新たな支援材料が必要
1989年に付けた3万8915円の高値から2009年の安値7054円までの値幅の3万1861円に対し黄金分割比率61.8%を掛けた1万9690円を回復した水準である2万6744円の水準を一時上回ったことで一旦は目標達成となった可能性は高い。
その上の目標値としては節目の2万7000円、1991年3月18日の2万7146円が上げられるがそれ以上の上昇には新たな支援材料が必要となろう。
仕掛け的な売りには注意
今週はメジャーSQである。15日、16日に米FOMCが控えているので大きく動く可能性は低いが上記のようなテクニカル的な転換点を下回ったときは仕掛け的な売りも入ってきそうなので注意は必要である。
相場のレンジは2万6200円から2万7200円を想定。上値の重い展開を予想する。
(ハチロク)
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp