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九州旅客鉄道(JR九州・9142)が10月25日に東京証券取引委所と福岡証券取引所に同時上場となる。政府保有株の上場では2015年11月4日の郵政3社以来、JR系では1997年10月のJR東海(9022)以来、実に19年ぶりとなる。直近IPOは総じて公開価格を大きく上回るスタートとなっており、その勢いをかって好発進となるか注目される。

 

三島会社初の上場、評価のカギは多角的経営

 

JR九州は三島会社と呼ばれるJR四国、JR北海道を含めて初の上場を果たすことになる。三島会社は鉄道による収益力が弱く、これまで上場へのハードルが高かったが、クルーズトレイン「ななつ星」が人気となり、観光列車のビジネスをJR各社の中で逸早く確立、駅ビルや分譲マンションなどの不動産事業を含めて多角的経営で安定収益を確保し、上場を実現する。
今回、JR九州のブックビルディングの仮条件は2400円~2600円で決まった。JR東日本(9020)とJR東海(922)の公開価格38万円やJR西日本(9021)の35万7000円より、一株当たりの購入金額が低く抑えられている。過去JR3社の初値は公開価格を上回る初値を形成し、その後も安定した株価推移となっている。上場当時の経済環境が異なることや鉄道事業の収益力が弱いことから、本州のJR3社とは単純比較はできないものの、観光列車による鉄道事業の収益拡大が認知され、それ以外の多角的経営が評価されてくれば、今後予想される株主優待制度などを考慮しても初値が形成された後も中長期視野で同社株が評価される可能性が高そうだ。特に観光列車では「ななつ星」の満席状態が続き、日本を代表するクルーズトレインに成長した。新たな観光列車の育成にも取り組んでおり、上場を契機にこれが大きく評価される可能性もる。

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