話題のテーマと狙える銘柄|企業 証券市場新聞

前ホンダ(7267)が埼玉県産業技術総合センター(埼玉県川口市)と世界で初めてマグネシウムを使い、繰り返し充電できる2次電池の実用化にめどをつけたと伝わったことで、マグネシウム蓄電池関連銘柄が人気を集めた。スマートフォンなどに使うリチウムイオン蓄電池より材料コストが大幅に安く、大きさも半分程度。まずスマートフォンなど小型電子機器用に2018年に製品化を目指すが、大容量化や耐熱性向上が進めば、ハイブリッド車や電気自動車への搭載も可能になるという。

今年1月の埼玉県産業技術総合センターの発表によると、マグネシウムはレアメアル(希少金属)のリチウムに比べ資源量が豊富で、調達コストは25分の1程度で済む。量産できれば、リチウムイオン蓄電池より安く販売できるうえ、同じ大きさで2倍の容量を確保できるのが特徴。充電や放電を繰り返すと性能の劣化が激しく、室温で使うと発火する危険性があるなどの課題があったが、酸化バナジウムに水などの添加物を加えてマグネシウムイオンが正極と負極の間を行き来しやすくし、安定した充放電を可能したことで実用化にメドをつけたとしている。

株価材料としては既出ながら、ホンダが実用化に動き始めたことで、自動車分野の大型需要が期待され、リチウムイオンに代わる次世代電池として改めて期待が高まった。また、関連銘柄は休養十分で当面の底値圏から立ち上がってきたものが多い。相場は若くスピード調整があっても、今後、実用化に向けた続報が株価を押上げていく可能性があり、引き続きマークしておきたい。

関連銘柄のリード役となっている藤倉ゴム工業 (5121)は東京工大の矢部教授とマグネシウムを電極に使う新型電池で自動車の走行実験に成功。古河電池(6937)は東北大学、産業技術総合研究所と世界で初めて高性能マグネシウム燃料電池を共同開発、据え置き型に加え、電気自動車用電池として1年以内に商品化を目指しており、凸版印刷(7911)とは紙製容器でできた非常用マグネシウム空気電池を開発している。

日本金属(5491)は世界で初めて高強度で温間成形性に優れたマグネシウム合金圧延材の製造を開始したパイオニアで、オリコン(4800)は連結子会社のオリコンエナジーが日本素材社とマグネシウム燃料に関する研究を進める。倉元製作所(5216)はマグネシウム電池を使った発光ライト、日本バルカー工業(7995)は空気マグネシウム電池の発電能力を3倍に高める正極材、東邦金属(5781)は熊本大学と世界初UMADAI耐熱マグネシウム合金の極細ワイヤーを開発している。不二サッシ(5940)は難燃性マグネシウム合金を使った電池を研究しており、神島化学工業(4026)は海水から直接マグネシウムを取り出す技術と持つ。

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