程度地名度が高い銘柄が揃う
3月期決算発表が一巡したところで、次の関心は再びIPO(新規公開株)に向かいそうだ。出口の見えない米中貿易戦争によるリスク回避の円高進行で、輸出系を中心とする主力株から外部要因に左右されない新興の中小型株がより選好される地合いになっている。そのような中でIPO夏の陣ともいえる今回のIPOは、昨年暴落時のソフトバンクのような大型IPOはなく、軽量級ながらある程度地名度が高い銘柄が揃っており、セカンダリーにも格好の物色対象になりそうだ。
第二のACSLを探せ
IPOに関しては、ブックビルディングの抽選で落選しても、成長性が評価されれば、上場後のセカンダリーでも大きな利益が得られるのが魅力だ。その代表例が昨年12月21日に上場した自律制御システム研究所(ACSL・6232)。地合い悪から初値は公開価格3400円割れの2830円となったが、5月21日には5430円の最高値を更新した。一方、3月19日公開のミンカブ・ジ・インフォノイド(4436)は初値こそ公開価格1050円を上回る1400円ながら5月22日には公開価格割れとなる1005円を付けており、目先のならず中期的視点でも最初の銘柄選択が極めて重要視される。
インフォネットやリビン・テクノロジーズなどに注目
そのようななかで、今回は5月30日に上場したバルテス(4442)から6月28日のリビン・テクノロジーズ(4445)まで12社が公開。そのなかでは、法人向け名刺管理サービス「Sansan」を手掛けるSansan(4443、6月19日公開)や化粧品や健康食品、医薬品を展開する新日本製薬(4931、6月27日公開)がTVCMによれる知名度からも話題を集めそうだ。この他ではクラウドホスティングサービスのインフォネット(4444、6月25日公開)やWebテクノロジーと不動産を融合した不動産会社比較を行うリビン・テクノロジーズに注目したい。
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