優劣が明確になる
3月期企業の第1四半期発表がいよいよ終盤戦に突入する。これまでのところ新型コロナウイルスの感染拡大を受けて巣ごもり消費やテレワークに絡む企業の好決算が際立ち、その半面、外食チェーンや百貨店、アパレルなどの小売業や鉄道を含めて人々の外出が必要となる業種が想像以上の決算悪となり、株価もその内容を反映する形で優劣が明確になっている。感染拡大が続くなかで、第2四半期以降もこの流れは継続しそうで、コロナ下での勝ち組銘柄の押し目買いに歩があろう。
巣ごもり関連が軒並み好決算
7月に入って感染者が鋭角的に拡大してきた。政府は緊急事態宣言の再発動に現状では否定的だが、自治体レベルでは独自に行動制限を促す発動に動きつつあり、人々の日常生活は、テレワークで巣ごもりという自宅を中心とした生活が中心となりそうだ。第1四半期決算では、このような緊急事態宣言時に起こった巣ごもり消費に絡む企業群が軒並み好決算を発表した。半面、外出消費に絡む企業群は第2四半期以降の回復期待が削がれることになり、第1四半期好調の企業群は年間を通じて好調が持続する想定で銘柄を物色する必要がある。
好調企業は?
食品では調味料や冷凍食品が巣ごもりで拡大し通期予想を上方修正した味の素(2802)は再上方修正の可能性もありそうだ。イベントのライブ配信が伸びたJストリーム(4308)は未定としていた通期を営業利益で9億円(同64.5%増)と大幅な増益とした。また巣ごもりには直結しないものの、アンリツ(6754)の第1四半期は前年同期比90%増と大幅な営業増益を達成。テレワークシフトが加速化すればネットワーク高速化に向けた開発・生産関連需要は更に高まることになり、今回の好決算が一過性ではないのは間違いない。テレワークの流れでは6.6倍営業増益を達成した富士通(6702)が本命であることは忘れてはならない。
コメント