バイデン勝利後の銘柄物色
トランプ大統領に民主党候補のバイデン元副大統領が挑むアメリカ大統領選挙2020の11日3日投票日まで残すところ2週間となった。当初から各世論調査の支持率でバイデン氏がリードしているものの、現職有利の過去データや隠れ支持層の存在からトランプ大統領当選と見る市場関係者が多かったが、第1回テレビ討論会やその後の新型コロナウイルス感染を受けて、バイデン氏が支持率を更に拡げる動きになっている。これを受けてバイデン勝利後の銘柄物色に動き始めている。
環境と医療に注目
4年前の大統領選ではヒラリークリントン有利の事前予想に反してトランプ氏が勝利し、今回も事前予想はアテにならないと見る向きが多いものの、テレビ討論会で冷静に対応していたバイデン氏の評価が高まり、大統領自身のコロナ感染による管理能力の甘さ等を受けて、トランプ大統領の支持が下がる動きになっている。これを受けて市場ではバイデン大統領後の銘柄物色に動き始めている。
パリ協定への復帰
バイデン氏はIT企業と富裕層増税のイメージが先行しているが、これによる財源を環境インフラ投資やオバマケアをベースにした新しい医療保険制度新設を公約に謳っており、米国経済にとっては中期的にはプラスになる公約は多い。しかもパリ協定 (気候変動)への復帰を含めて国際協調を重視する姿勢も見せており、トランプ政権下で推し進められてきた「アメリカ第一主義」が緩和されれば日本を含めた同盟国にもメリットがあろう。
オバマケア復活なら医療
環境では環境対応のガス化溶融炉などで先行する荏原(6361)が10月6日に3010円を付けて年初来高値を更新した。太陽電池でエヌ・ピー・シー(6255)や再生可能エネルギーの発電と開発・運営が2本柱のレノバ(9519)、オバマケア復活なら医療従事者向け支援のエムスリー(2413)に注目したい。
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