大森屋(2917)の稲野達郎社長は新商品で攻勢!【取材メモ】

取材メモ|企業取材 証券市場新聞
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攻めの経営で更なる飛躍

 大森屋(2917)は加工のり製品での唯一の上場企業として、高いブランド力を誇る。昨年6月1日付で就任した稲野達郎社長のもとで2018年は斬新な新商品や高付加価値製品を投入し、攻めの経営で更なる飛躍が期待される。

17年9月期は20.3%営業増益

 同社を取り巻く環境は原料海苔仕入価格の高騰という大きな逆風にさらされているが、コスト増を製品価格の値上げによりカバーするととともに販売促進費を中心とした経費削減に注力。これに魅力ある新製品の投入が寄与し、17年9月期は通期売上高で166億7200万円(前の期比0.8%増)、営業利益で2億500万円(同20.3%増)を計上、営業利益では期初で計画していた2億4000万円に届かなかったが大幅な増益を達成した。

17年9月期の期初計画にもう一度チャレンジ

続く18年9月期は売上高で168億円(前期比1.2%増)、営業利益2億4500万円(同19.5%増)と「営業利益で17年9月期の期初計画にもう一度チャレンジしたい」(稲野達郎社長)と意欲を見せる。

ふりかけの主力品をリニューアル

 18年9月期の計画達成に向けてふりかけの主力品である「緑黄野菜ふりかけ」と「小魚ふりかけ」を食べ応えのあるサクサクとした食感を強め、栄養面などを強化しリニューアル、武庫川女子大学栄養学科 調理学研究室監修の「ゆず香る野菜たっぷりスープ」にお徳用として4袋タイプを投入。これに加えて、鮮魚売り場との関連販売を目的とした戦略商品「旬鮮逸品」と、おやつ感覚の味付のり「バリバリ職人」、「和と洋のコラボ」をコンセプトとした兵庫県産生海苔のオリーブオイル漬け「KINORI」をそれぞれ2月9日から発売する。

「旬鮮逸品」でプチ贅沢を提案

 「旬鮮逸品」は有明海産一番摘み原料を使用、包装に湿気に強い高防湿フィルムを採用し、湿気に弱い海苔の鮮魚周りでの販売を可能にすることで、手巻き寿司などシニア世代の夫婦にプチ贅沢を提案する。「バリバリ職人」は特殊な調味液で「バリッ」とした食感を産む「新食感ウェーブ製法」により、おつまみ、おやつとして食べる海苔に仕上げている。

「KINORI」は従来にはない海苔製品

 健康志向からオリーブオイル漬け商品が急成長するなか、業界で初めて海苔とオリーブオイルを融合させた商品が「KINORI」で、女性に人気が高いアヒージョ味に仕上げており、クラッカーやパスタに付けてワインとよく合う、従来にはない海苔製品として話題を集めそうだ。

高須光聖氏製作のTVCM

 「緑黄野菜ふりかけ」と「小魚ふりかけ」では2月下旬から関西地方で放送作家の高須光聖氏製作によるTVCMの放映を予定しており、幅広い層に認知と話題化を狙っていく。

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