炭素繊維9割増益も上振れ余地|東レ(3402)【取材メモ】

取材メモ|企業取材 証券市場新聞
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達成確度高い今3月期計画

 東レ(3402)は5月24日に付けた年初来安値を底に出直りの動きを鮮明にしてきた。20年3月期の連結業績で営業利益1600億円(前期比13.1%増)と2ケタ超の増益を見込んだことが株価反転のきっかけだが、米中通商問題など不透明な外部環境を考慮しても達成確度が高いとの判断が買いの根拠になっている。
 セグメント別の営業利益予想を見ると、先行投資負担で落ち込んだ炭素繊維複合材料が220億円(同91.3%増)と急回復、バッテリーセパレータや車載分野の拡大が続く機能化成品が810億円(同19.6%増)と伸び収益をけん引。環境・エンジニアリングも水処理膜を世界規模で拡販することで140億円(同14.8%増)と2ケタ超の増益を見込む。

スパンボンドや人工皮革の新設備

 機能化成品はスマホ向けに懸念が残るが、炭素繊維は「航空機向け増産体制が整い、買収したオランダのTenCateとの連携効果もこれから」(会社側)で、上振れが期待できる状況。一方、繊維は前期に増販のため在庫を積み増した影響を加味して700億円(同3.0%減)と厳しく見積もったが、スパンボンドや人工皮革の新設備の立ち上がってくる。

by 株価チャート「ストチャ」

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