株式市場新聞WEB版2022年7月4日号

2022/7/4月曜日

水不足懸念高まる!

 関東甲信越に続き気象庁は28日、「九州北部・四国・中国・近畿・北陸が梅雨明けしたとみられる」と発表、各地とも統計開始以来、最も早い梅雨明けとなった。6月の降雨量が極端に少なかったことから、今後、懸念されるのが水不足。7月に入れば台風の上陸も予想されているが、連日猛暑日となっていることもあり、節水への取り組みが動き出すことになる。水不足に絡む銘柄をピックアップした。

 アメリカは日本経済を弱体化させるために「パックス・アメリカーナ」戦略を進めた。これは日本に「つくれるのにつくらせない、買わせる」という戦略と理論だ。

米国市場では高値から20%以上下落すると弱気相場入りと言われています。NYダウとSP500指数は月末終値では36カ月線を上回っていますが、今回の下落はコロナ暴落の時とは違い、リーマンショックの大暴落と同じ形ではないかと思います。

前週の東京市場は反落、週間で556円下落しました。前半は堅調で28日には終値で2万7000円を上回っています。ただ、急ピッチの利上げに伴う景気減速懸念から米国株の動きが鈍く、中盤以降の3日間は大幅に続落、逆にあっさりと2万6000円を割り込んでしまいました。

今週の活躍期待銘柄

三菱重工

NPC

三菱重工業(7011)の株価は6月9日の5672円を高値に調整に転じているが、6月24日に4340円まで突っ込んだあとは50日線まで戻す動き。下げ止まり局面なら見直してみたい。
 IEA(国際エネルギー機関)が2050年までの温暖化ガス排出量実質ゼロを目指すべく、世界の原発容量を現在に2倍に引き上げる提言をしていることや、国内でも電力需給逼迫を解消すべく、原発再稼働の論議が高まっていることは追い風。三菱重工エンジニアリングが、2021年11月に太平電業から受注した小型CO2回収装置の商用初号機を予定通り納入し、広島市の複合機能都市「ひろしま西風新都」で本格的に稼働を開始したことも注目される。

NPC(6255)の株価は25日線を下値支持ラインに上昇基調が継続、引き続き押し目狙いで対処したい。
 太陽光パネル製造装置はもとより、検査・メンテナンスによる発電所の持続的運営を支援、また使用済み太陽光パネルのリユースなども手がける。22年8月期はFAを含めた納品遅れなどの影響から実質減収減益の予想ながら、来23年8月期はファーストソーラー向けの大型装置の出荷が見込まれることから一転して大幅な増収増益が期待される。電力需給逼迫から太陽光発電へのニーズは高まろう。第3四半期決算は7月13日の予定だが、来期以降の展開を見据えて、買いのタイミングを図りたい。

  動意銘柄

三井物産
が大幅続落

三井物産<8031>が1日に大幅続落。1日付の日本経済新聞が「ロシアのプーチン大統領が極東サハリン沖の石油・天然ガス開発事業サハリン2の運営をロシア側が新たに設立する法人に移管し、現在の運営会社の資産を無償譲渡するよう命じる大統領令に署名した」と報じた。外国株主は新しい有限法人の株主として参加できるが、ロシア当局から提示された条件に同意することが前提だ。条件をのめなければ、日本の商社はサハリン2への関与を失うことになるとしており、同様にサハリン2に出資する三菱商事<8058>も安い。1

DLE
がS高

ディー・エル・イー<3686>が1日にストップ高カイ気配。出資先の短編動画投稿アプリ運営の米トリラーが米証券取引委員会にクラスA普通株の新規株式公開を申請したと発表したことが買い手掛かりになった。同社はシリコンバレーの投資会社ペガサスファンドを通じてトリラーに投資している。

サスメド
は一時S高

 サスメド<4263>が6月30日に急伸、一時ストップ高まで買われた。29日取引終了後、医薬品・医療関連製品開発のアキュリスファーマとブロックチェーン技術を用いた治験を実施することで契約したと発表した。アキュリスファーマが予定するヒスタミンH3受容体拮抗薬/逆作動薬pitolisantの治験業務の一部を受託、治験に同社の臨床試験システムを導入するとしており、協業による業容拡大と収益貢献が期待された。

ダイセキ
が急落

ダイセキ<9793>が急落、年初来安値を更新した。同社は6月30日の取引終了後、23年2月期の業績予想の修正を発表、連結売上高で610億円から590億円(前期比3.7%増)へ、営業利益で140億円から136億円(同5.0%増)へ下方修正した。ダイセキ環境ソリューションが手掛ける土壌汚染処理関連事業などが苦戦している。

高島屋
が続伸

髙島屋<8233>が続伸。同社は6月30日の取引終了後、23年2月期の第1四半期累計(3~5月)決算を発表、連結営業損益で前年同期の7億1700万円の赤字から66億3200万円の黒字となった。3月にまん延防止等重点措置が解除されたことに加え、前年のコロナ感染拡大に伴う臨時休業の反動から、売上・入店客数ともに前年から大きく伸長した。

サンリオ
が高値

サンリオ<8136>が急伸、6月30日に年初来高値を更新した。同社は29日の取引終了後、サンリオ上海がサンリオが所有するキャラクターの中国大陸におけるマスターライセンス契約を、ALIBABA SHOUQUANBAO(Alifish社)と締結すると発表したことが材料視された。対象キャラクターはハローキティ、マイメロディ、リトルツインスターズ、シナモロール、ポムポムプリン、ぐでたま、クロミ、けろけろけろっぴなど計26キャラクターで、中国大陸市場におけるサンリオブランド及びキャラクター価値の更なる向上を目指す。

先週の日経平均は前週末比約556円安と反落した。
週初は前週の流れを引き継ぎ戻りを試す展開となったが2万7000円台に乗ると戻り達成感がでて売りに上値を抑えられた。
買いが止まると一気に1000円強下がるところが相場の不安定感を強めた。
結局、26週線(2万7013円処)で頭を押さえられた形となり「突っ込めば買うが短気勝負」といった感じである。
背景にあるのは米国の景気後退に対する強い警戒感がある。

1日の日経平均は大きく下落しました。超値ガサ系が軒並み下げたほか、半導体系、電子部品、石油、海運、情報・通信なども値を消した結果、26000円割れまで売られました。すでにハイテク系は早く処分を急げと申し上げていましたが、その通りの展開になりました。

就活情報サイト「就活の教科書」が作成した「底辺の職業ランキング」が大炎上して記事が削除される事態になった。

6月第5週から7月第1週の東京市場は6月28日に日経平均で2万7000円台まで戻したあと、週末7月1日に2万6000円台割れまで急落する波乱の動きになった。

編集後記

1日は一気に日経平均が2万6000円割れとなったが、その後はニューヨーク市場の反発とともに先物では大幅反発となっており、乱高下に振り回されている投資家が多いだろう。世界経済の先行きが不透明でネガティブなレポートも増えているが、総弱気なときが、底打ち場面になることは過去の歴史が物語っている。冷静に流れを見極めたい。

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