株式市場新聞WEB版2022年11月21日号

2022/11/21月曜日

直近IPOに乗る

今週は23日に11月2~2日に開催されたFOMC議事録が公開される。既にマーケットは利上げペース鈍化を織り込んでおり、今回の議事録公表で金利見通しがどう変化するか注目される。
25日の米国でのブラックフライデーを皮切りに年末商戦がスタート、過去のアノマリーからも消費盛り上がりから年末の株価パフォーマンスは良好であることから、もみ合い放れから上値を追う動きに期待したい。

暗号資産(仮想通貨)取引所大手のFTXトレーディングは11月11日に連邦破産法11条「チャプター11」の適用を申請した。負債総額は数兆円規模に達し、暗号資産業界で最大規模の経営破綻となった。

先週の東京株式市場は反落しました。週を通して膠着し、日経平均はザラ場ベースでは562円の上下幅ですが、終値ベースでは上下幅98円しかありませんでした。週足は前週の陽線に陰線が孕みました。一般的に高値圏での陽の陰孕みは今週月曜日の寄り位置が大事です。

今週は水曜日が休場で立ち合いは4日となり、23日にはFOMC議事録が公表されることから、前半は模様眺めに膠着商状が予想され、後半は議事録を受けた米国株の動きを確認しての対応になります。

  動意銘柄

ミクニ
がS高

ミクニ<7247>が18日にストップ高。同社は17日の取引終了後、インド現地法人のMikuni India Private Limited(MID)は、新たにインドの主要な二輪車メーカーであるBajaj Auto Limited(BAL)から燃料噴射システムを受注し、10月より生産を開始しましたことを発表した。MIDがインドで販売する燃料噴射システムは、BALのほか数社への供給が見込まれ、2026年には現在の約3倍に伸長するものと予測している。

Aiming
が急落

Aiming<3911>が18日に急反落、一時下落率は17%を超えた。一部報道で共同で開発先のスクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>の「ドラゴンクエスト」新作の開発情報をめぐるインサイダー取引事件で、東京地検特捜部がスクエニ元社員のゲームクリエイターを新たに逮捕したと伝わった。特捜部発表によると逮捕された容疑者は、20年1月下旬、「ドラゴンクエストタクト」に関する重要情報を知り、発表前にAiming株式約1万株をおよそ280万円で買い付けたとしている。同事件については前日の17日に2名がインサイダー取引の疑いで逮捕されており、3人目の逮捕者となる。スマホ向けゲーム「脱獄ごっこPRO」配信への期待から株価が高値圏にあったこともろうばい売りを誘ったようだ。スクエニ株も続落。

日揮HD
が急伸

日揮ホールディングス<1963>が17日大幅続伸。17日付の日本経済新聞が「米国でシェールガス由来のエチレン製造プラントを受注した」と報じた。年産200万トンと世界最大級で、米国の建設会社キウイットと共同で受注した。日揮側の受注額は1000億円超とみられるとしており、収益貢献を期待した買いが向かった

アバール
がS高

 アバールデータ<6918>が一時ストップ高。前日取引終了後、投資有価証券売却益34億9400万円を第3四半期に特別利益として計上、23年3月期の最終利益を16億4000万円から40億8600万円(前期比2.7倍)に上方修正し、年間配当金を94円から234円(前期85円)に大幅に引き上げたことが好感された。前日終値ベースでの配当利回りは7.8%の高水準。

ラバブル
がS高

 ラバブルマーケティンググループ<9254>が17日ストップ高。16日の取引終了後、SNSコンサルティングのmeme(福井市)と資本・業務提携したと発表したことを受け、協業による業容拡大と収益貢献を期待した買いを集めた。memeとはこれまでも共同で提案を行い、既に大手企業に受注が決まっており、さらに、ショート動画(短尺動画)を活用したより幅広い提案を行うほか、将来的に両社で新サービスも開発、SNSマーケティング事業の成長を加速するとしている。

インバウンド関連
が高い

 JAL<9201>やJR東海<9022>の空運、陸運、高島屋<8233>など百貨店、エイチ・アイ・エス<9603>、エアトリ<6191>の旅行株などインバウンド関連が高い。前日発表された10月の訪日外国人客数が49万8600人と前月から倍以上に伸び、前年同月比では22.5倍に急拡大したことで見直し買いが広がった。水際対策大幅緩和による外国人観光客増加で、小売りやレジャーなど国内消費の本格的な回復が期待された。

暗号資産交換業者のFTXが11日に破綻した。
きっかけは暗号資産交換業者の最大手のバイナンスのCEOが保有しているFTXのトークン(電子証票)を清算するすると自身のTwitterで書き込んだことだ。
それを見た投資家がFTXから資産の引き出しに殺到し破綻に至ったようだ。

東京市場は引き続きインバウンド関連銘柄が買われる可能性があり、それが刺激となって内需系銘柄が物色されていくことになりそうです。インバウンド関連に続いて内需系では不動産、銀行、証券など金融系銘柄の動きが注目されていくとみられそうです。

コロナ感染の第8波が懸念されているが、今年末は数年ぶりの忘年会的な集まりが増えてきた。居酒屋の席で事業会社の方々に話を聞くと、出勤は増えているが、週の半分以上は未だに在宅ワークとなっているそうで、恐らく、コロナ禍以前のような状態に完全に戻ることはなそさうだ。

編集後記

米国では次の週末がブラックフライデーだが、日本でもブラックフライデーと銘打ったセールが増えてきた。「ブラックフライデー」とは、感謝祭(11月の第4木曜日)の翌日の金曜日のこと。アメリカでは、その日の前後から大規模なセールが行われるが、この由来を日本人で理解している人は少ないかも。理由がどうあれ、買いたくなるようなお祭り気分は必要だろう。
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