2022/12/5月曜日
新興の局地戦続く
今週は国内で8日に11月景気ウォッチャー調査、9日に米国では11月生産者物価が発表される。11月景気ウォッチャー調査は10月下旬以降、円高への巻き戻しが進んだことなどを受けて先行きの見通しが改善する可能性がある。一方、米国11月生産者物価の予想は+5.8%。10月の+6.7%から伸び率が一段と鈍化すれば、マーケットには支援材料。週末2日のニューヨーク市場はNYダウが34.87ドル高ながらナスダックとS&Pはマイナス引けで、225先物はナイトでは60円安の2万7700円で引けており、週明けは上値の重いスタートとなりそうだ。メジャーSQ週でもあり、状況次第では荒い値動きになる可能性には留意したい。
グロース銘柄優位の展開
今週の活躍期待銘柄
日ビジシス
エッジテクノロジー
日本ビジネスシステムズ(5036)の株価は11月16日に4230円の最高値更新後に調整していたが、25日線手前で下げ止まり出直る動きになってきた。
クラウドインテグレーターの先駆的存在で「アジュール」を筆頭にマイクロソフト関連に強みを持つ。クラウドサービスの導入を担うクラウドインテグレーション事業は、旺盛なDX需要を背景として、案件単価とともに稼働率が向上、23年3月期は営業利益で48億5400万円(前期比19.8%増)と二桁増益を見込む。マイクロソフトのクラウドサービス展開に早期から着手し「Microsoft Japan Partner of the Year」アワードを8度受賞しているネクストスケープ(東京都港区)の子会社化効果にも期待。
エッジテクノロジー(4268)の株価は900円近辺でのもみ合いを経て1000円トビ台まで上昇、この水準からの上放れに期待したい。
顧客の課題をAI導入で解決するAIソリューションを主力に展開。実務経験豊富なフリーランスを活用することによる多種多様な顧客ニーズへの対応力が強みで、AI技術とドメイン知識を組み合わせて専門性の高いサービスを提供、23年4月期は営業利益で前期比48.2%増の3億1100万円の大幅な増益を計画している。独立や副業などのワークスタイルを希望する人を対象に、データサイエンスの技能向上とフリーランスの営業活動を支援する無料の研修プログラム「AIジョブキャンプ」の提供を開始、人材育成効果もこれから。
動意銘柄
ウェルプレイドR
がS高
ウェルプレイド・ライゼスト<9565>が2日ストップ高。同社は11月30日に東証グロース市場に新規公開、上場2日目の1日に公開価格1170円に対して5.3倍の6200円で初値が生まれ8700円のストップ高カイ気配となり、公開価格から7.4倍になっている。eスポーツ専業初の上場ということも人気化の要因になっているようだ。
サイフューズ
がS高
サイフューズ<4892>が2日ストップ高。同社は1日に東証グロース市場に新規公開、公開価格1620円を6.2%上回る1720円で初値が生まれ、短期的な売りをこなして上値追いとなった。同社はバイオ3Dプリンタを用いた、再生医療等製品の開発・製造・販売を行うことか再生医療関連として評価が高い。
岩手銀
が急落
岩手銀行<8345>が2日急落。前日に提出された大量保有報告書でアクティビストとして知られる英投資ファンドのシルチェスター・インターナショナル・インベスターズの保有割合が1日現在で前回提出時の7.67%から6.56%に低下したことから、追加売却による株価下落が警戒された。
住石HD
がS高
住石ホールディングス<1514>が2日ストップ高買い気配。前日に提出された大量保有報告書で、著名投資家の井村俊哉氏が発行済み株式数の7.65%を取得、大株主に浮上したことが判明したことで、一段の買い増しなど需給への思惑から買いを集めた。10月以降に市場内で取得しており、保有目的は純投資としている。井村氏は三井松島<1518>のほか、直近では富山第一銀行<7184>の大量取得が話題になった。
W杯関連
が買われる
ハブ<3038>やサイバーエージェント<4751>などサッカーワールドカップ関連が買われた。日本時間の早朝に開催された日本対スペイン戦で日本が2対1と劇的な逆転勝ちで予選リーグを1位通過したことから英国風居酒屋を展開するハブや試合を中継して最高視聴率となったインターネット放送局「アベマ」を経営するサイバーエージェントにご祝儀的な買いが入った。
NPC
がS高
エヌ・ピー・シー<6255>が1日ストップ高。30日に開示した22年8月期の有価証券報告書で、主要顧客情報について「Tesla,Inc.」の記載があったことで、米テスラとの取引による業容拡大への思惑から買いを集めた。装置関連事業でTesla,Inc.に対しtれ22年8月期に約4億6000万円の売り上げがあったとしている。
編集後記
12月に入り忘年会シーズン。今年は行動制限の緩和で昨年よりは居酒屋などは混雑しているが、テレワークの定着で出社すらしない社員には無縁だという話もチラホラ聞く。新型コロナの感染レベル引き下げも論議されているが、完全にコロナ禍以前に戻ることはないかも。新たな社会生活が浸透していくなかで銘柄選びも変化していきそうだ。
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