株式市場新聞WEB版2023年4月10日号

2023/4/10月曜日

半導体落ち着くか?

電子部品|企業速報 証券市場新聞

2月雇用動態調査の弱い内容や市場予想を下回った3月ADP雇用統計と3月ISM非製造業指数を受けた軟調ニューヨーク市場の動きを見て日経平均も先物主導で急落したが、ダウ、ナスダック、S&P500の主要3指数は25日線や50日線を割らずに推移し、3日までの上昇の利益確定売りの領域に留まっている。一方、フィラデルフィア半導体指数(SOX指数)は3233.93ポイントから6日に3034.82ポイントと一時50日線割れまで急落しており、どちらかといえば米国の半導体関連下落を色濃く反映した動きになっている。

米国のリセッションリスクが高まったと再び先行き懸念を指摘し始めている。2月の雇用動態調査(JOLTS)では求人件数が約993万件と2カ月連続で減り、市場予想に届かなかった。1000万件を下回るのは21年5月以来で、逼迫していた労働需給が緩和に向かうとの見方が景気懸念につながった。3月の米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数も20年5月以来の水準に低下するなど、ここにきて急に景気減速を示す経済指標の発表が増えている。

先週の東京株式市場は大幅反落となりました。前週の余勢を駆って週初は続伸しましたが、週半ばから急落しました。3月9日の2万8734円から3月16日の2万6632円までの急落に対し、4月4日には2万8287円まで、下げ幅の78.3%戻しがあり一服した形です。フィボナッチの76.4%戻しを超えたことで戻り売りや利食いが出やすかったということでしょう。

前週の東京市場は大幅に反落しました。前の週の余勢をかって週初3日、4日と続伸しましたが、予想を下回る米雇用指標が景気減速懸念につながり、5日、6日と大幅に続落、2日間で下げ幅は800円を超えました。週末は短期的な突っ込み警戒感から自律反発に転じたものの、米雇用統計発表を控え、様子見に小幅な上昇にとどまり、前の週の上昇分をほぼ帳消しにして3週ぶりに陰線を引いています。

チャートから読む騰落銘柄

キユーピー

岩谷産業

鶏卵供給不足を受けて23年11月期予想を下方修正。これを受けて7日に2183円まで下落。1月11日の年初来安値2116円を割らなければ一旦は下げ止まるが、そうでなければ2000円割れ目指す? 

政府の水素基本戦略などを受けて4月5日に6210円の年初来高値をつける。この水準を抜けると2021年11月の急落前の水準である6800円から7000円近辺までフシはない。利益確定売り後の動きに注目。

 動意銘柄

かっこ
がストップ高

かっこ<4166>が7日にストップ高。5日に不正注文検知サービス「O-PLUX(オープラックス)」をカメラのキタムラなどを展開するキタムラ(東京都新宿区)が導入したと発表したことが引き続き材料視された。 「O-PLUX」は、データサイエンスを活用した独自の審査ロジックにより、不正注文をリアルタイムに検知し、クレジットカードのなりすまし注文、不正転売・悪質転売、後払い未払い等の不正被害の防止及び審査業務の自動化を実現するクラウドサービス。

ヘッドWが
ストップ高

ヘッドウォーター<4011>が7日にストップ高買い気配。6日、米エヌビディアのエッジAIスーパーコンピューター「NVIDIA Jetson」シリーズに標準対応したエッジAIデバイス管理ソリョーション「SyncLect Edge AI DMS」を開発したと発表した。広域に大量設置したデバイスを遠隔モニタリングで一元管理、スマートストアやスマートビルディング、スマートファクトリーを展開する企業のデバイス管理業務に対する負荷軽減と効率化を実現する高性能かつセキュアなソリューションとしており、早期実用化と収益貢献が期待された。

GSIクレ
一段高

GSIクレオス<8101>が一段高。同社はこの日、竹中製作所(東大阪市)と共同開発の高機能表面処理「ナノテクト」が、世界最大の石油会社サウジアラムコにプラント用締結部材向け表面処理として採用されることが正式決定したと発表したことが好感された。

Eインフィ
ストップ高

アースインフィニティ<7692>が7日にストップ高。東京証券取引所が、信用取引による新規の売り付け及び買い付けに係る委託保証金率を70%以上(うち現金40%以上)とする信用取引の臨時措置を6日売買分から解除すると発表しており、取引規制緩和による需給好転期待が高まった。

WNIウェザー
が急反発

ウェザーニューズ<4825>が7日に急反発。前日取引終了後に発表した23年5月期第3四半期累計の連結決算は、営業利益25億1000万円(前年同期比18.5%増)と大幅増益で着地したことが好感された。独自コンテンツ充実でアプリ利用者数が増加、サブスクリプションサービスや広告収入が好調に推移しており、インバウンド需要回復で航空気象も堅調だった。通期計画の32億円(前期比10.2%増)に対する3Qの進捗率は78%を超え、収益上振れも意識された。

ダイセキS
大幅続落

ダイセキ環境ソリューション<1712>が6日に大幅続落。5日取引終了後、プライム市場からスタンダード市場へ市場区分変更を申請すると発表したことで失望売り浴びた。大型のインフラ整備案件が計画通りの入荷がなく、業績は計画を下回って推移、流通株式時価総額がプライム上場維持基準に達しておらず、経過措置期間内に基準に適合しないリスクを考慮した。親会社のダイセキ<9793>も嫌気売りに大幅安。

先週の日経平均は前週末比約523円安と3週ぶりに反落した。
週初は欧米のインフレ抑制を好感し上昇していたが米国の景気指標に悪化の兆候が出ると一転、急反落となった。
原油価格の上昇も株価に大きく影響を与えた。市場はインフレ抑制後の景気後退に警戒しており景気指標の発表に過敏に反応している。

日経平均は7日こそ45円68銭高と小幅反発ですが、5日の474円安に続き、6日も大幅続落となる341円安で終えていました。この結果、日経平均は2万7472円になったのですが、この水準は米国の金融危機で下落したあとその懸念が薄くなって上値を追い始めた水準になります。したがって、戻した部分がすべて帳消しになったことを意味します。

岸田政権は4月から「こども家庭庁」を発足させ子育て支援を強化し、少子化対策に並々ならぬ決意を表敬している。
ただ、日本人の未婚率が上昇するなか、これにメスを入れない限り、いくら子育て支援を強化すべくお金をばら撒いても抜本的な改善策にはならないだろう。

編集後記

4月からの新年度入り。街中でも新社会人の歩く姿を見返るが、新人の頃の自分がどうだったかと振り返るが、4月上旬時点でまだ職探しをしていたのを思い出した。あの頃、こうしておいたおけばよかったと後悔ばかりだが、失敗も経験だったと今になって思う。

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