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リスク回避の売り広がる
30日の東京市場は大幅に続落しました。日経平均は339円安です。イタリアの政局不安に端を発した欧州株安や米株安を受けて主力株を中心にリスク回避の売りが広がりました。米長期金利の急低下に伴い、為替市場では対ドルで108円台中盤、対ユーロでも125円台まで円高が進んだことも投資マインドを冷え込ませており、値下がり銘柄が全体の84%を占めるほぼ全面安商状です。インデックス売りによるギャップ・ダウンで始まった日経平均は一時400円超に下げ幅を広げ、4月18日以来、約1カ月半ぶりに2万2000円台を割り込む場面もありました。
短期的な突っ込み警戒感を意識
ただ、日経平均は75日線近辺まで下げたことで、短期的な突っ込み警戒感が意識され、あすのMSCIリバランスを通過すれば、一旦アク抜けにつながる可能性があるでしょう。もっとも、テクニカル指標は悪化しており、米雇用統計発表を控えているほか、欧州政治リスクや米朝首脳会談開催に向けた動向も警戒され、積極的な買いポジションは取りづらいことも否めません。中小型株も需給が悪化傾向にありますが、その中でもより強いトレンドの銘柄にさらに資金が集中しそうです。
ソウルドアウトは朝安のあとプラスに浮上
ピックアップ銘柄ではソウルドアウト(6553)が朝安のあとプラスに浮上し、シスメックス(6869)も底堅く推移しました。短期値幅取り候補も上昇基調をキープしている逆行高銘柄をピックアップしており、あすの値動きを見ながら、より強い銘柄に資金をシフトしていきたいと考えています。
花咲 翁
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