短期筋の買戻しに急反発
12日の東京市場は急反発です。日経平均は255円高と前日下げ分を取り戻しました。米国株安は悪材料視されず、1ドル112円台前半まで進んだ円安を支えにリスクオフの巻き戻しとなりました。米中貿易摩擦の再燃を材料に先物の売り持ち高を膨らませていた短期筋が買戻しに動いたようです。
米中貿易問題は円安で反応
前日の下げもスピード調整の範囲内で、下値では買戻しが入ってくることから、2万2000円前後での値固めと見ていましたが、予想を上回る反発となりました。貿易摩擦問題については米国は自国産業の強化を目的にしているため、経済への悪影響は限定的との見方が浮上する一方、中国も元安進行で悪影響が吸収されるとの見方で、為替はドル高・円安で反応しているようです。
ファーストリテイが好決算
東証1部売買代金概算は概算で2兆3081億と薄商いで、ソフトバンクGやファーストリテイリング、エーザイなど値嵩株が指数を押し上げており、まだ自律反発の域を出ていませんが、あす以降、25日線を明確に上回ってくるようならシグナルが好転します。この点で、引け後にファーストリテイリングが発表した3Q決算はポジティブで、相場の押上げ効果が期待できそうです。計画を上回る3割超の営業増益となり、通期計画も超過しました。
個別は物色の流れ見極めてから
円安の後押しもあり、あすも指数主導の上昇が続きそうですが、個別については内需ディフェンシブから外需セクターへ物色の流れに変化の兆候がり、まずは状況を見極めたいと思います。ピックアップ銘柄はシスメックス(6869)、ダイキン(6367)に、次世代光学技術で業績飛躍が期待される浜松ホトニクス(6965)を加えましたが、あすの前場の動きで投資スタンスを決めたい考えです。
短期値幅取り候補は機敏に対応
短期値幅取り候補は直近IPOを中心に高値抜けが期待できる強いトレンドの中小型株を取り上げており、いずれも底堅く推移しました。ただ、あすは物色の流れが変わることを念頭に置いて機敏に対応する必要がありそうです。
花咲 翁
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