過剰流動性相場の勢いが増す【潮流】岡山 憲史

潮流|株式市場新聞
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日経平均ドルベースで最高値!!

1月14日の日経平均は一時、2万8979円まで上昇し、2万9000円に迫った。1990年8月3日(2万9515円)以来およそ30年5カ月ぶりの高値となった。
また、米ドルベースの日経平均株価が278ドルと過去最高値を更新した。これまでの過去最高値は1989年12月27日に付けた273ドルだった。この時に日経平均は3万8915円を付けた。ドル円相場は1ドル=142円台前半だった。1月14日のドル円相場は1ドル=104円と、30年間で38円も円高が進んだ。30年前に米国人投資家が日本の株を買うためにドルを円に換えて日経平均型のETFを買ったものが、ようやくそのETFを売ってドルに換えると元の資金に戻ったということだ。

過去最高値を抜けると上昇基調がさらに強まる

ただ、今でも日経平均は1989年12月の過去最高値より1万円も低い水準だ。米ドルベースの日経平均株価が過去最高値を更新したことで、外国人投資家は日本株の投資を積極化する傾向が強まると考えられる。個別銘柄でもそうだが過去最高値を抜けると上昇基調がさらに強まるのと同じ捉え方である。

パニック・ユーフォリア指数は過去最高水準

さらに、米国株式市場はダウ平均・S&P500種・ナスダック総合指数と主要3指数が連日過去最高値を更新しているため、外国人投資家は株式市場に強気で楽観的である。プット・コール比率など複数の指標を合成して米投資家の心理を数値化したパニック・ユーフォリア指数は先月、ITバブル時を抜き、過去最高水準を記録した。

過去に経験したことのない陶酔状態

米投資家は過去に経験したことのないユーフォリア(陶酔状態)にある。一方、日本の投資家は今の株高が今後も続くか懐疑的に捉えているだろう。米投資家のように楽観的にはなれない。日本株は上昇しても必ず売られるというのがバブル崩壊後の30年間の経験則から拭い去ることが出来ないのだ。

意外高が継続している理由は?

意外高が継続している理由はワクチン接種が進んでいる点だ。ただ、ワクチン接種が行われても、新型コロナウイルスが撲滅されることはない。その間、各国政府の積極的な財政出動が継続する。そのため、コロナ禍によって抑制されている経済活動が大きく改善していくスタートラインに立つことで、過剰流動性相場の勢いが増す可能性が高いのだ。よって強気相場は今後も続くことになる。

潮流銘柄は?

潮流銘柄はティアンドエス(4055)、日本電子材料(6855)、グローブライド(7990)。

 1月18日「潮流」3銘柄の解説|岡山 憲史【株式投資テレビ】も併せてご視聴ください。

 

岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール

1999年2月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて約1万人の参加者の中から優勝。
このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催、ゴールドマン・サックス投信・クレディスイス投信・野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、
プロの運用担当者などを含む1万人以上の参加者を集めて実施。
コンテストの開催時期(98年11月16日~99年2月15日)は日本株式市場がバブル後最安値を付けに行く最悪

 

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp

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