米国は今後の利上げを織り込む【潮流】岡山 憲史

潮流|株式市場新聞
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4月22日は急落したが・・・

4月22日の米株式市場でダウ平均の下げ幅は一時1000ドルを超えた。急落のきっかけは、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が21日に5月3~4日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で通常の2倍の0.5%の利上げを示唆し、その後も速いペースで利上げを続ける可能性を示したことだ。
米金利先物相場の値動きから利上げ確率を算出する「フェドウオッチ」は、5月のFOMCでの0.5%の利上げを99.6%、6月15~16日のFOMCで0.75%の利上げを91%(1週間前は28.4%)織り込んだ状態となった。

2023年の3月と6月で利上げは終了する

0.5%の利上げは既に確定として株式市場は織り込んでいたが、6月の0.75%までは織り込んでいなかったことで市場は過剰に反応した。市場では2022年は全FOMC会合で利上げを実施(3、5、6、7、9、11、12月の7回)し、2023年の3月と6月の2回で利上げは終了する見込みだ。7月は0.5%、9月以降の利上げ幅は全て0.25%を予想している。

現時点での今後の利上げは織り込んだ

フェデラルファンド(FF)金利が引き上げられた場合、FF金利の誘導目標は来年、2.75%~3.25%に達し、中立金利とされる2.375%を大きく上回る。今後のインフレ傾向次第で市場の織り込み方が変ってくるが、現時点での今後の利上げは織り込んだようだ。

金利上昇はハイテク株にとって逆風

米10年債利回りは19日に2.98%まで上昇した後は下がっている。また、バランスシートの縮小(QT)については、5月のFOMCで実施が決定され、5月半ばから6月初めに縮小が始まるだろう。金利上昇はバリュエーション(投資尺度)面で相対的に割高なハイテク株にとって逆風となる。

総弱気になった時が大底

26日のナスダック総合株価指数は4%急落した。下落率は今年最大だった。3月14日に付けた年初来安値を更新し、2020年12月以来の安値で終えた。グーグルなど主力ハイテク企業の業績に懸念が広がった。4月に入ってすでに12%下落し、昨年11月に付けた過去最高値からは22%下げ、再び「弱気相場」入りした。ただ、S&P500種株価指数が3月14日にチャート上で50日移動平均が200日移動平均を上から下に突き抜ける「デッドクロス」を形成し、長期の弱気相場入りのサインを示した日が底となって大幅に戻したように、総弱気になった時が大底になる。

潮流銘柄は?

潮流銘柄はサンユウ(5697)、JMDC(4483)、コムチュア(3844)。

岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール

1999年2月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて約1万人の参加者の中から優勝。
このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催、ゴールドマン・サックス投信・クレディスイス投信・野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、
プロの運用担当者などを含む1万人以上の参加者を集めて実施。
コンテストの開催時期(98年11月16日~99年2月15日)は日本株式市場がバブル後最安値を付けに行く最悪の環境にもかかわらず、
1億円の資金を1億3112万円(運用期間年利回り124%)に殖やすという脅威の成績をあげ文句なしの優勝を果たす。
第二回大会においても、2ヶ月間で1億円の資金を2億1600万円に増加させ、6位入賞。
1999年12月8日にマーケットバンク設立。20年間にわたって株式投資で安定した高パフォーマンスを継続して出すことのできる
画期的な運用手法とサービスを提供している。

2002年1月にNHK番組「経済最前線」にて独自の投資支援システムが紹介される。
2005年12月TBS番組「筑紫哲也のNEWS23」にて勝ち組企業として紹介される。
直近では2017年1月に始まった夕刊フジ主催の「株-1グランプリ」において優勝。
1ヶ月間で3銘柄の合計パフォーマンスを競います。最終のパフォーマンスは155%と断トツの結果。
週刊現代、週刊ポスト、夕刊フジ、ネットマネー、月刊カレントなど幅広く執筆活動を行っている。
また、個人投資家に投資情報や個別銘柄の助言業務を行っている。

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp




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