テクニカルと需給の株高【潮流】岡山 憲史

潮流|株式市場新聞
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テクニカル的には一段の株高も

米株の上昇基調が強い。米S&P500種は10月13日の安値(3491.58)から26日の高値(3886.15)まで11.3%上昇。テクニカル的には一段の株高も考えられる。
S&P500種は9月のCPI発表前の高値である3806.91を明確に上回ると、200日移動平均のある4120程度まで上昇する可能性がある。S&P500種は10月25日に3886.15まで上昇し、先高観が強まった格好だ。経験則も株高見通しを後押しする。

米株相場の成績が最も良くなる期間

米大統領選などの4年ごとの選挙サイクルでみると、米中間選挙の年の10~12月期からその翌年前半までが米株相場の成績が最も良くなる期間となる。S&P500種は過去23回のうち21回と9割の確率でこの期間に上昇し、平均の上昇率は16.6%に達している。

需給分析の観点では?

また、需給分析の観点から、相場の流れに追随する商品投資顧問(CTA)はS&P500種の3900近辺がトリガー(きっかけ)となり買いを強めるとみる。その場合、景気動向などに関係なく、需給主導で4000近くまでは上昇する可能性がある。

日本の株式市場も米国株と同様

その時は日経平均が2万8000円台に回復していることになる。日本の株式市場も米国株と同様な動きとなり、需給も株高を示している。東京株式市場で裁定取引に伴う現物株の売り残高が高水準で推移している。10月18日には約1億5900万株と株数ベースで2021年8月以来の多さになった。
この時の日経平均は8月20日の安値(2万7013円)から9月14日の高値(3万0670円)まで3657円(13.5%)上昇した。

将来の売り圧力の緩和が進む

また、裁定取引による買いの残高は縮小傾向で、「仮需」と呼ばれる将来の売り圧力の緩和が進む。先物主導での株高局面では、裁定残という需給面の重荷の和らぎが相場上昇を後押ししている。先物主導の株安局面では裁定買い残の解消が進んだ。株数ベースでは足元で2.8億~2.9億株程度と、9月半ばにつけた直近ピークの5億株強から4割あまり減少した。裁定買い残の縮小も、将来の現物株の売り圧力低下という需給面での支援材料として意識される。

景気後退の警戒感は薄れる

現在の株式市場は決算発表を受けて個々の銘柄は上下しているが、全体の流れはインフレやリセッション(景気後退)の警戒感は薄れ、テクニカルと需給で動いている。

潮流銘柄は?

潮流銘柄はLITALICO(7366)、アイ・エス・ビー(9702)、Atlas Technologies(9563)。

 

岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール

マーケットバンクは1999年12月8日の設立から投資支援システムの開発・販売、金融情報サービス、投資売買助言、運用コンサル等を行っている。
2002年には画期的なペアトレード「ハイブリッドシステム」を開発。NHK番組「経済最前線」で紹介される。
2006年にテクニカル分析システム「マーケットルーラー」を開発。2007年にはテクニカル応用ツール「窓チャートシステム」を開発。2つの投資分析システムは全国の投資ソフト450本の中で共に人気ランキング1位となり、高い評価を得る。また、日経225先物運用システムを開発し、実践に活かしている。

代表の岡山憲史氏は1999年2月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて1万人超の参加者の中から優勝。
このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催。ゴールドマン・サックス投信、クレディスイス投信、野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、プロの運用担当者などを含む1万人超の参加者を集めて実施。コンテストの開催時期(98年11月16日~99年2月15日)で、1億円の資金を1億3112万円(運用期間年利回り124%)に増やすという高成績をあげ、文句なしの優勝を果たす。
第二回大会においても、2カ月間で1億円の資金を2億1600万円に倍増させ、6位入賞。
2002年 1月 NHK番組「経済最前線」にて独自の投資支援システムが紹介される。
2005年12月 TBS番組「筑紫哲也のNEWS23」にて勝ち組企業として紹介される。
2017年 1月 夕刊フジ主催の「株-1グランプリ」において優勝。
2020年 1月 夕刊フジ「激闘!!株-1(カブワン)グランプリ」で優勝。
2022年 1月 夕刊フジ主催「株-1グランプリ」で優勝。
株式市場新聞、週刊ポスト、週刊現代、フライデー、月刊カレント等を執筆。
個人投資家に投資情報や個別銘柄、日経225先物の助言業務を行っている。

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp




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