相場の強弱はアップル次第【潮流】岡山 憲史

潮流|株式市場新聞
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S&P500は強気サイン?

11月23日のS&P500種は4027で終え、投資家の関心が高い200日移動平均(4059)に近づいた。4月中旬に200日移動平均を明確に下回って以降、終値での上抜けが視野に入るのは今回で3度目だ。4月下旬と8月に上抜けを試したものの、いずれも手前で跳ね返された。これまで上値抵抗線として意識されてきただけに、上回ることができれば相場の強気サインと受け取れる。

注目されるのはGAFAMの動向

注目されるのはGAFAMの動向だ。特に米株式市場で時価総額が最大のアップルだ。加重平均型のS&P500種への影響度が大きいアップルが上昇基調を強めれば、S&P500種は200日移動平均を上抜けて強気相場持続となる。

弱気相場は終わっていないとも

一方、弱気派のゴールドマン・サックスのストラテジストは、2023年は今年より良い年になると期待している株式投資家は失望するだろうという。弱気相場は終わっていないとの見方だ。
金利のピークとリセッション(景気後退)を反映したバリュエーション低下が、持続的な株式相場回復が起こるには必要だと論じた。23年末のS&P500種株価指数は4000と予想。1年後も現在とほぼ変らないと見ている。世界の株式相場は10月半ば以降に回復しているが上昇は持続しない。株価は通常、利益の伸びと経済の悪化が減速するまでは底から回復しないからだという。

米著名投資家が商社株を買い増し

強弱入り乱れる中、米著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社は商社株を買い増ししている。歴史的な円安水準で割安感が高まった日本株を投資の神様が買い進めている。三菱商を6.59%、三井物産を6.62%、住友商を6.57%、伊藤忠商事を6.21%、丸紅を6.75%まで保有比率を高めた。

日本株は買いやすくなった

バークシャーは5大商社株を最大9.9%まで買い増す可能性があると表明している。商社株を5%超保有していることがわかったのは2020年8月下旬。このときの円相場は1ドル=105円程度だった。1ドル=140円とすれば3割程度の円安・ドル高水準にある。ドル建ての日経平均は同期間で約1割下落した。海外勢から見れば日本株は買いやすくなった。将来、大規模金融緩和を続ける日銀の政策変更があれば、円高・ドル安が進んで海外投資家にとってドルベースで含み益が膨らむことになる。

潮流銘柄は?

潮流銘柄はAbalance(3856)、アドバンスト・メディア(3773)、イーディーピー(7794)。

 

岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール

マーケットバンクは1999年12月8日の設立から投資支援システムの開発・販売、金融情報サービス、投資売買助言、運用コンサル等を行っている。
2002年には画期的なペアトレード「ハイブリッドシステム」を開発。NHK番組「経済最前線」で紹介される。
2006年にテクニカル分析システム「マーケットルーラー」を開発。2007年にはテクニカル応用ツール「窓チャートシステム」を開発。2つの投資分析システムは全国の投資ソフト450本の中で共に人気ランキング1位となり、高い評価を得る。また、日経225先物運用システムを開発し、実践に活かしている。

代表の岡山憲史氏は1999年2月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて1万人超の参加者の中から優勝。
このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催。ゴールドマン・サックス投信、クレディスイス投信、野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、プロの運用担当者などを含む1万人超の参加者を集めて実施。コンテストの開催時期(98年11月16日~99年2月15日)で、1億円の資金を1億3112万円(運用期間年利回り124%)に増やすという高成績をあげ、文句なしの優勝を果たす。
第二回大会においても、2カ月間で1億円の資金を2億1600万円に倍増させ、6位入賞。
2002年 1月 NHK番組「経済最前線」にて独自の投資支援システムが紹介される。
2005年12月 TBS番組「筑紫哲也のNEWS23」にて勝ち組企業として紹介される。
2017年 1月 夕刊フジ主催の「株-1グランプリ」において優勝。
2020年 1月 夕刊フジ「激闘!!株-1(カブワン)グランプリ」で優勝。
2022年 1月 夕刊フジ主催「株-1グランプリ」で優勝。
株式市場新聞、週刊ポスト、週刊現代、フライデー、月刊カレント等を執筆。
個人投資家に投資情報や個別銘柄、日経225先物の助言業務を行っている。

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp




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