TOPIXと日経平均が史上最高値
7月4日にTOPIX(東証株価指数)と日経平均が史上最高値となった。
TOPIXの終値は2898.47と1989年12月18日に付けた2884.80を34年半ぶりに上回った。日経平均は4万0913円で終え、3月22日に付けた終値の過去最高値(4万0888円)を上回って過去最高値を更新した。取引時間中の最高値は4万1087円だ。
大型株のバリュー株に幅広く買い
約3ヶ月間続いた調整が終わり、新たな上昇波動に突入する。特にこの2週間の買いは強かった。日経平均で2000円、TOPIXで200ポイント上昇、上昇率は約7%となる。銀行株など大型株のバリュー株に幅広く買いが入り指数を押し上げた。
業種別では銀行業、保険業、海運業、輸送用機器、卸売業などが上位に入った。外国人投資家は6月第4週(6月24日─6月28日)に現物株と先物合計で5964億円の買い越しだ。前週は6257億円の売り越しだったので、売っていた分を買い戻したようだ。
株の利益が消費拡大につながる
日本の家計の金融資産は2199兆円と過去最高。昨年末時点に比べ56兆円、1年前とでは146兆円増えた。金融資産に占める投資信託・株式の比率は01年以降で最高となった。
これは株の上昇と1月に始まった新NISAの影響だ。新NISAは2024年1~3月だけで6兆円も増えている。個人投資家は配当利回りの高い銘柄を中心に買っているようだ。日本の投資家が株で資産を増やす妙味を感じている。株価の上昇が続けば、株の利益が消費拡大につながる。貯蓄から投資への流れがようやく根付き始めてきた。
この流れを政府と日銀は止めてはならない。米国は9月に利下げする確率が6割強、据え置きが約3割と見方が分かれる。一方、日本では日銀の次の利上げ時期を10月と予想。日銀は7月末の金融政策決定会合で、国債買い入れ減額の具体的な計画を発表するとしている。
円高は日本経済にはマイナス
ただ、植田日銀総裁は円安進行による物価上振れが無視できなくなれば、利上げの時期は7月も可能性はあると発言している。国債の減額計画と同時の利上げを想定する市場関係者は少数だが、6月3日に1ドル=161円95銭まで進んだ円安がさらに進むと利上げが現実味を帯びてくる。まだ日本は利上げを行う時期ではない。円高は日本経済にはマイナスとなる。
潮流銘柄は?
潮流銘柄は富士ソフト(9749)、日立(6501)、日機装(6376)。
岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール
マーケットバンクは1999年12月8日の設立から投資支援システムの開発・販売、金融情報サービス、投資売買助言、運用コンサル等を行っている。
2002年には画期的なペアトレード「ハイブリッドシステム」を開発。NHK番組「経済最前線」で紹介される。
2006年にテクニカル分析システム「マーケットルーラー」を開発。2007年にはテクニカル応用ツール「窓チャートシステム」を開発。2つの投資分析システムは全国の投資ソフト450本の中で共に人気ランキング1位となり、高い評価を得る。また、日経225先物運用システムを開発し、実践に活かしている。
代表の岡山憲史氏は1999年2月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて1万人超の参加者の中から優勝。
このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催。ゴールドマン・サックス投信、クレディスイス投信、野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、プロの運用担当者などを含む1万人超の参加者を集めて実施。コンテストの開催時期(98年11月16日~99年2月15日)で、1億円の資金を1億3112万円(運用期間年利回り124%)に増やすという高成績をあげ、文句なしの優勝を果たす。
第二回大会においても、2カ月間で1億円の資金を2億1600万円に倍増させ、6位入賞。
2002年 1月 NHK番組「経済最前線」にて独自の投資支援システムが紹介される。
2005年12月 TBS番組「筑紫哲也のNEWS23」にて勝ち組企業として紹介される。
2017年 1月 夕刊フジ主催の「株-1グランプリ」において優勝。
2020年 1月 夕刊フジ「激闘!!株-1(カブワン)グランプリ」で優勝。
2022年 1月 夕刊フジ主催「株-1グランプリ」で優勝。
2024年 3月 夕刊フジ主催「株-1グランプリ」で優勝。
株式市場新聞、週刊ポスト、週刊現代、フライデー、月刊カレント等を執筆。
個人投資家に投資情報や個別銘柄、日経225先物の助言業務を行っている。
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
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