ベッセント発言で2日連続最高値
8月13日、ベッセント米財務長官は、政策金利は「1.5~1.75%低い水準にあるべきだ」と述べた。9月に0.5%の利下げを始めてから、利下げを続けるサイクルに入る可能性があると指摘した。9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ確率は13日時点で100%まで上昇した。
ベッセント氏の発言を好感し米ダウ工業株30種平均は4万4922ドル27セントで終え、昨年12月に付けた最高値(4万5014ドル)まであと90ドルあまりとなった。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数と多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は共に2日連続で最高値を更新した。
投資家は再びリスク資産を購入
8月13日、日経平均株価は取引時間中に初めて4万3000円台を突破。取引時間中の過去最高値となる4万3451円46銭をつけた。終値は4万3274円67銭で、史上最高値を更新した。TOPIXも3091.91で取引を終え、4営業日連続で過去最高値を更新した。米国との関税交渉が進展し、企業業績への影響が見通しやすくなったとして、投資家は再びリスク資産を購入している。
逆回転するリスクも
米国の利下げ期待と金融緩和などで世界的に膨らんだマネーが株式市場に流れている。日本企業は2026年3月期、6年ぶりに減益になる見通しだ。将来の業績回復まで見込んだ買いは、米景気変調などで逆回転するリスクも考えられる。ベッセント米財務長官は米FRBに利下げを、日本の日銀には利上げの必要性を示唆した。ベッセント氏は、日本銀行の植田総裁と会談したと説明した上で、「これは彼ではなく私の意見だが、彼らは後手に回っている。利上げをしてインフレの問題をコントロールする必要がある」と主張した。
海外投資家は17週連続で買い越し
このコメントを受けて外為市場では円高が進み、14日の日経平均は600円以上下落し、4万3000円の大台を割れた。日経平均は6日間で3600円も上昇しており、相当過熱感が高まっていた。海外投資家は7月第4週まで17週連続で現物株を買い越したが、日本株は欧米株に比べてまだ割安という意識が強い。
潮流銘柄は?
潮流銘柄はコンコルディア・フィナンシャルグループ(7186)、太陽ホールディングス(4626)、アーバネットコーポレーション(3242)。
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp


コメント