新たな上昇になるか重要な局面
10月3日の日経平均株価は213円29銭(1.05%)高の2万0614円07銭で終えた。2015年8月17日以来、約2年1カ月ぶりの高値だ。同時に旧TOPIXが1751.61を付け、年初来高値を更新した。
旧TOPIXが1993年9月高値(1708.06)から2015年8月高値(1750.86)まで、このレンジで高値を付けたことは7回あり、これら高値の平均値は1750だ。旧TOPIXが1750という「上値の壁(棺桶の蓋)」に到達したことで過去24年間と同じように高値となるか、1750を明確にブレイクして新たな上昇局面になるか重要なポイントに来ている。
9月11日から日経平均の上昇が顕著になっている要因は外国人投資家の買いだ。外国人投資家は解散総選挙が伝わってから9月第3週までに、2週間で現物・先物合計で累計2兆円近く買い越している。
外国人投資家の資金は日本株式市場だけでなく世界の株式市場にも流入している。10月2日の米ダウ工業株30種平均の終値は、152ドル51セント(0.7%)高の2万2557ドル60セントと、過去最高値を更新した。ドイツ株式指数(DAX)は6日続伸し、73.79ポイント(0.58%)高の12902.65と、過去最高値を更新した。シンガポールのジャカルタ総合指数も過去最高値を更新した。特に日本株式市場の動きと関係が深い米国債券市場では10年物国債利回りが、一時2.37%と7月11日以来、約2カ月半ぶりの水準に上昇した。2年物国債は、一時1.50%と08年11月上旬以来の水準に上昇した。現在、2年物国債とドル円レートの相関関係が非常に強く、米国債の利回りが上昇するとドルが買われ円安が進む。実際、米国債が売られ利回りが上昇し始めた9月8日のドル円レートは1ドル=107円台だった。10月3日現在、1ドル=113円台まで円安が進んでいる。ヘッジファンドは米国債券売り→ドル買い→円売り→日本株買いといった流れで投資資金を動かしている。この流れが続けば日経平均は2015年6月24日に付けた高値2万0952円を超え、新たな上昇局面を迎える。ただ、10月下半期入り直後は国内年金などの一部機関投資家が評価益を実現益に変える「益出し」を活発化することが多い。日本株式市場は短期的な売りが出ることも予想されるが、下落した所は買いのチャンスと捉えたい。
潮流銘柄は、マイネット(3928)、テセック(6337)、FDK(6955)。
◆岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール◆
1999年2月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて約1万人の参加者の中から優勝。
このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催、
ゴールドマン・サックス投信・クレディスイス投信・野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、
プロの運用担当者などを含む1万人以上の参加者を集めて実施。
コンテストの開催時期(98年11月16日~99年2月15日)は日本株式市場がバブル後最安値を付けに行く最悪の環境にもかかわらず、
1億円の資金を1億3112万円(運用期間年利回り124%)に殖やすという脅威の成績をあげ文句なしの優勝を果たす。
第二回大会においても、2ヶ月間で1億円の資金を2億1600万円に増加させ、6位入賞。
1999年12月8日にマーケットバンク設立。17年以上にわたって株式投資で安定した高パフォーマンスを継続して出すことのできる
画期的な運用手法とサービスを提供している。
2002年1月にNHK番組「経済最前線」にて独自の投資支援システムが紹介される。
2005年12月TBS番組「筑紫哲也のNEWS23」にて勝ち組企業として紹介される。
直近では2017年1月に始まった夕刊フジ主催の「株-1グランプリ」において優勝。
1ヶ月間で3銘柄の合計パフォーマンスを競います。最終のパフォーマンスは155%と断トツの結果。
週刊現代、週刊ポスト、夕刊フジ、ネットマネー、月刊カレントなど幅広く執筆活動を行っている。