海底資源で日本が蘇る【潮流】岡山 憲史

潮流|株式市場新聞
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世界の消費量の数百年分に相当する

日本の将来に明るいビッグニュースだ。早稲田大学の高谷講師と東京大学の加藤教授らの研究チームは共同で日本の最東端にある南鳥島(東京都)周辺の海底下にあるレアアース(希土類)の資源量が世界の消費量の数百年分に相当する1600万トン超という莫大なレアアース資源が存在することを明らかにした。

政府は民間企業と協力して採掘を本格化

詳細な資源量が分かったのは初めてのことだ。レアアースはハイブリッド車や電気自動車、風力発電機などの強力な磁石、発光ダイオード(LED)の蛍光材料といった多くの最先端技術に使われる。ハイブリッド車などの磁石に使うジスプロシウムは世界需要の730年分、レーザーなどに使うイットリウムは780年分の埋蔵量となる。さらに、レアアースを選択的に回収する技術の確立に成功。これでレアアースの資源開発の実現が視野に入ってきた。政府は民間企業と協力して採掘を本格化するだろう。

「メタンハイドレード」も

レアアース元素は「産業のビタミン」とも呼ばれ、再生可能エネルギー技術やエレクトロニクス、医療技術分野など、日本が技術的優位性を有する最先端産業に必須の金属材料だ。レアアースの世界生産は依然として中国の寡占状態にある。25年前に最高指導者だった鄧小平氏が「中東には石油があるが、中国にはレアアースがある。中国はレアアースで優位性を発揮できるだろう」と述べていた。まさに今日の中国の発展はその予想通りだ。また、日本の海底には次世代のエネルギーとして期待される「メタンハイドレード」という天然資源が存在している。実際に発掘にも成功しており、100年分のエネルギーに相当する埋蔵量があるという。

技術力が高い日本が莫大な資源を手にする

今回のレアアース発見と回収の技術力はメタンハイドレード開発にも大いに活かされるだろう。資源のある国は国力が強い。技術力が高い日本が莫大な資源を手にすることができれば国力が高まり、経済成長に勢いが増す。日本の将来に明るさが見えてくれば投資と消費が拡大し、内需が喚起され、目に見えて景気が良くなる。株価の上昇は想像以上のものとなるだろう。政府はレアアースとメタンハドレードの実用化に向けて予算を大幅に引き上げ、スピード感を持って取り組むべきだ。

潮流銘柄は?

潮流銘柄はファンデリー(3137)、アトラ(6029)、三井海洋開発(6269)。

4月16日「潮流」3銘柄の解説|岡山 憲史【株式投資テレビ】も併せてご視聴ください。

岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール

1999年2月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて約1万人の参加者の中から優勝。
このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催、
ゴールドマン・サックス投信・クレディスイス投信・野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、
プロの運用担当者などを含む1万人以上の参加者を集めて実施。
コンテストの開催時期(98年11月16日~99年2月15日)は日本株式市場がバブル後最安値を付けに行く最悪の環境にもかかわらず、
1億円の資金を1億3112万円(運用期間年利回り124%)に殖やすという脅威の成績をあげ文句なしの優勝を果たす。
第二回大会においても、2ヶ月間で1億円の資金を2億1600万円に増加させ、6位入賞。
1999年12月8日にマーケットバンク設立。17年以上にわたって株式投資で安定した高パフォーマンスを継続して出すことのできる
画期的な運用手法とサービスを提供している。

2002年1月にNHK番組「経済最前線」にて独自の投資支援システムが紹介される。
2005年12月TBS番組「筑紫哲也のNEWS23」にて勝ち組企業として紹介される。
直近では2017年1月に始まった夕刊フジ主催の「株-1グランプリ」において優勝。
1ヶ月間で3銘柄の合計パフォーマンスを競います。最終のパフォーマンスは155%と断トツの結果。
週刊現代、週刊ポスト、夕刊フジ、ネットマネー、月刊カレントなど幅広く執筆活動を行っている。




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