先物を買い戻すヘッジファンド【潮流】岡山 憲史

潮流|株式市場新聞
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ヘッジファンドは1兆8859億円を買い越す

海外投資家(ヘッジファンド)は4月第1週(2-6日)から5月第1週(1-2日)まで、現物と先物の合計で1兆8859億円を買い越した。買い越しは5週連続となる。

こからは新規買いも入る

この間の先物の買い越しは1兆6771億円。同じ期間で日経平均は約1000円上昇した。なお日経平均は3月第4週から5月第2週まで7週連続で上昇している。年初から3月第4週までに海外投資家が売り越した6兆989億円の先物に対し、4分の1強が買い戻されたことになる。それでも依然、5兆円分相当の先物の売りが残っている。それに対する買戻しに加え、ここからは新規買いも入り、日経平均は上昇していくだろう。

2万3500円までは真空地帯

5月11日には注目していた節目の2万2684円(1月~3月の下げに対する61.8%戻り)をブレイクした。目先的に日足転換線(2万2623円)を下値として、2万3000円台を回復するだろう。2万3000円台前半の節目としては2万3237円(同76.4%戻り)がある。過去の価格帯別出来高状況を見ると2万2500円~2万3000円までが多く戻り売りが出やすい。現在がちょうどその水準だ。2万3000円を超えると2万3500円までは真空地帯で上昇スピードが速まりそうだ。

個人投資家は大幅な売り越し

一方、海外投資家が先物を買い越している間、個人投資家は大幅な売り越しとなっている。4月からの売り越し金額は1兆811億円にもなる。日経平均が3月26日に2万347円の大底を付けてから2万2800円台まで上昇トレンドを強めているにも関わらず個人投資家の売りは続く。個人投資家は周りの様々なニュースを捉えて弱気心理が働く。上昇したら売りたいという気持ちが強くなるのは現在保有している株式がマイナスになっているからだろう。また、日経平均の今期予想EPSは1670円だ。為替レートを1ドル=105円―107円と円高に想定したためEPSが下がった。しかし、現在、1ドル=110円台で推移しており、今後、予想EPSが引き上げられる可能性がある。EPS1670円として米ダウ平均のPER16.6倍に換算すると2万7700円となる。

情けない日本株式市場

日経平均はかなり割安で日本の株式市場に対して弱気になる必要は全くないのだ。日本の株式市場は先物中心に動いているためヘッジファンドの投資スタンスで値動きが決まる。情けない日本株式市場になったものだ。

潮流銘柄は?

潮流銘柄はサイバネットシステム(4312)、クルーズ(2138)、シュッピン(3179)。

5月21日「潮流」3銘柄の解説|岡山 憲史【株式投資テレビ】も併せてご視聴ください。

 




岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール

1999年2月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて約1万人の参加者の中から優勝。
このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催、
ゴールドマン・サックス投信・クレディスイス投信・野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、
プロの運用担当者などを含む1万人以上の参加者を集めて実施。
コンテストの開催時期(98年11月16日~99年2月15日)は日本株式市場がバブル後最安値を付けに行く最悪の環境にもかかわらず、
1億円の資金を1億3112万円(運用期間年利回り124%)に殖やすという脅威の成績をあげ文句なしの優勝を果たす。
第二回大会においても、2ヶ月間で1億円の資金を2億1600万円に増加させ、6位入賞。
1999年12月8日にマーケットバンク設立。17年以上にわたって株式投資で安定した高パフォーマンスを継続して出すことのできる
画期的な運用手法とサービスを提供している。

2002年1月にNHK番組「経済最前線」にて独自の投資支援システムが紹介される。
2005年12月TBS番組「筑紫哲也のNEWS23」にて勝ち組企業として紹介される。
直近では2017年1月に始まった夕刊フジ主催の「株-1グランプリ」において優勝。
1ヶ月間で3銘柄の合計パフォーマンスを競います。最終のパフォーマンスは155%と断トツの結果。
週刊現代、週刊ポスト、夕刊フジ、ネットマネー、月刊カレントなど幅広く執筆活動を行っている。

株式情報と相場見通し

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