潮流|証券市場新聞

ケルトン氏の財政再建不要論

現代貨幣理論(MMT)を提唱するニューヨーク州立大教授のステファニー・ケルトン氏は「物価の安定と雇用の最大化は金融政策ではなく財政で担う」と唱える。日本の政府債務は国内総生産(GDP)の240%と主要国で最悪であるが、財政再建は不要という考え方だ。

インフレにならない限り、財政赤字を膨らませてもいい

日銀は2013年4月から異次元の金融緩和政策をとっている。日銀による日本国債の保有割合は、全体の40%以上だ。日本政府と日銀は既にMMTを実証しているのだ。財政赤字が問題なら日本はインフレになるはずだ。しかし、未だに日銀が目標とするインフレ率2%には程遠い状況である。MMTはインフレにならない限り、財政赤字を膨らませてもいいという考え方である。国が拡大財政政策を実行したとして、問題になるのはその国の経済はその新しい支出のすべてを吸収するための資源や能力を持っているかということだ。需要増に供給が追いつかないなら、インフレの兆しがでるだろう。しかし、日本は需要が伸びず、供給過剰が長年続きデフレ不況となった。たとえインフレ率が4%になったとしても経済に悪影響をもたらすことはない。むしろインフレを警戒して実体経済の改善をないがしろにしているのが大問題なのだ。

活力ある日本を取り戻す

日本の「失われた20年」は、インフレを恐れすぎて財政支出を中途半端にしてきたことによる。財務省はMMTが財政規律の軽視につながるといい、これに反対するデータを集めた資料を財政制度等審議会の分科会に出した。来年度予算へ向けた議論をスタートするにあたって、国の借金が膨らむことへの楽観論に反論し、財政健全化への理解を広げたい考えだ。消費増税が逆に経済に悪影響を与え、財政悪化を招いている。日本の経済力が衰退した責任は財務省と政府、日銀にある。米国では財政法案を議論する際にインフレリスクを考慮しない。財政赤字が増えるのではないかと言うだけだ。MMTは最も健全でダイナミックな経済を実現するためのものだ。政府は大胆な財政支出を決断し、インフラや教育、研究開発への投資を行い、生産性を高めて長期成長につなげ、活力ある日本を取り戻さねばならない。内需を喚起させることが財政赤字削減に繋がるのである。

潮流銘柄は?

潮流銘柄はリックソフト(4429)、サニーサイドアップ(2180)、IPS(4390)。

4月29日「潮流」3銘柄の解説|岡山 憲史【株式投資テレビ】も併せてご視聴ください。

岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール

1999年2月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて約1万人の参加者の中から優勝。
このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催、
ゴールドマン・サックス投信・クレディスイス投信・野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、
プロの運用担当者などを含む1万人以上の参加者を集めて実施。
コンテストの開催時期(98年11月16日~99年2月15日)は日本株式市場がバブル後最安値を付けに行く最悪の環境にもかかわらず、
1億円の資金を1億3112万円(運用期間年利回り124%)に殖やすという脅威の成績をあげ文句なしの優勝を果たす。
第二回大会においても、2ヶ月間で1億円の資金を2億1600万円に増加させ、6位入賞。
1999年12月8日にマーケットバンク設立。17年以上にわたって株式投資で安定した高パフォーマンスを継続して出すことのできる
画期的な運用手法とサービスを提供している。

2002年1月にNHK番組「経済最前線」にて独自の投資支援システムが紹介される。
2005年12月TBS番組「筑紫哲也のNEWS23」にて勝ち組企業として紹介される。
直近では2017年1月に始まった夕刊フジ主催の「株-1グランプリ」において優勝。
1ヶ月間で3銘柄の合計パフォーマンスを競います。最終のパフォーマンスは155%と断トツの結果。
週刊現代、週刊ポスト、夕刊フジ、ネットマネー、月刊カレントなど幅広く執筆活動を行っている。
また、個人投資家に投資情報や個別銘柄の助言業務を行っている。




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