政府は危機意識を持て!!【潮流】岡山 憲史

潮流|株式市場新聞
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噂で買って事実で売る

3月3日の米ダウ工業株30種平均は日中の値幅が1378ドルと、変動性指数(VIX)ショックで揺れた2018年2月5日以来の大きさとなった。この日の米国10時にFRBが0.5%の緊急利下げを発表した。
発表直後は一時381ドル高まで上昇したが買いは続かず結局、785ドル安で終えた。なぜこんな反応になってしまったのか。早期の利下げ観測の高まりによって前日のダウ平均の上げ幅は過去最大となったため、「噂で買って事実で売る動きが広がった」との指摘がある。しかし、それだけでは説明できない。

利下げは想定以上の景気悪化への懸念を高めた

FRBの利下げは想定以上の景気悪化への懸念を高めたということが考えられる。FRBはできることをしたが、サプライチェーン(供給網)の混乱を利下げが解決できる訳ではない。景気を支えるために今必要なのは金融政策ではなく財政政策だと市場は捉えている。米政府は躊躇なく財政政策を打ち出すだろう。

じれったいのは日本政府

トランプ大統領は11月の大統領選に向けて景気拡大を図るために良い口実ができたと思っているに違いない。じれったいのは日本政府だ。何をのんきに構えているのか、もっと危機意識を持って経済対策を素早く打ち出さなければならない。米国や中国以上に大規模な政府支出を行い、日本経済を成長させないといけないことが理解できないのか。

今は絶好の買いチャンス

ここに来てようやく、外圧に弱い日本は、米国が素早く動いたので財政支出を含めた緊急対策を発表することになるだろう。内容と規模によるが世界の主要国が一致して金融・財政政策を打ち出して経済を支えることを株式市場は好感するだろう。世界が危機意識を持って対応する時に株価は大底を打って急反発に向う。今がその時だ。2月27日の米ダウ平均は1190ドル安と過去最大の下げ幅。3月2日のダウ平均は1293ドル高と過去最大の上げ幅。3月3日の米ダウ平均の日中の値幅は1378ドル。1日に1000ドル以上動く日がこれほど続くことは今までなかった事だ。大幅に下落した水準で乱高下が激しくなり大底を形成するというのが良くあることだ。つまり、株式市場は大底を打ったということである。乱高下が激しい動きに惑わされてはならない。今は絶好の買いチャンスなのだ。

潮流銘柄は?

潮流銘柄はHENNGE(4475)、JTOWER(4485)、IGポート(3791)。

3月9日「潮流」3銘柄の解説|岡山 憲史【株式投資テレビ】も併せてご視聴ください。

岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール

1999年2月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて約1万人の参加者の中から優勝。
このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催、ゴールドマン・サックス投信・クレディスイス投信・野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、
プロの運用担当者などを含む1万人以上の参加者を集めて実施。
コンテストの開催時期(98年11月16日~99年2月15日)は日本株式市場がバブル後最安値を付けに行く最悪の環境にもかかわらず、
1億円の資金を1億3112万円(運用期間年利回り124%)に殖やすという脅威の成績をあげ文句なしの優勝を果たす。
第二回大会においても、2ヶ月間で1億円の資金を2億1600万円に増加させ、6位入賞。
1999年12月8日にマーケットバンク設立。20年間にわたって株式投資で安定した高パフォーマンスを継続して出すことのできる
画期的な運用手法とサービスを提供している。

2002年1月にNHK番組「経済最前線」にて独自の投資支援システムが紹介される。
2005年12月TBS番組「筑紫哲也のNEWS23」にて勝ち組企業として紹介される。
直近では2017年1月に始まった夕刊フジ主催の「株-1グランプリ」において優勝。
1ヶ月間で3銘柄の合計パフォーマンスを競います。最終のパフォーマンスは155%と断トツの結果。
週刊現代、週刊ポスト、夕刊フジ、ネットマネー、月刊カレントなど幅広く執筆活動を行っている。
また、個人投資家に投資情報や個別銘柄の助言業務を行っている。




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