強気相場は悲観の中で生まれる【潮流】岡山 憲史

潮流|株式市場新聞

中国では経済活動が正常化へ

世界に先駆けて新型コロナ禍から脱出した中国では、経済活動が正常化しつつある。コロナの発生源とされる武漢市がある湖北省は5月に入り、今年初めて電力消費量が前年同期を上回った。韓国でも封鎖が緩和され、学校が順次再開される。ヨーロッパやアメリカ、オーストラリアなども封鎖解除に向けた動きが広がっており、生産活動の再開への期待が高まっている。

悲観一色から状況が好転

米国のレストランの売り上げは最も落ち込んだ4月初め以降は上昇している。一方、世界景気の先行きについて慎重な見方は多い。新型コロナの感染拡大が収束しても、すぐに景気が元通りになるわけではない。世界経済の本格回復までは時間がかかる。これから夏にかけて感染者が減少しても、年末から冬にかけて再度感染者が増加するかもしれない。いつリスク回避の動きが広がっても不思議ではない。ただ、新型コロナウィルス感染者と死者の拡大と都市封鎖でだったころと比べれば、状況が好転していることは間違いない。

ワクチンや治療薬の開発が進む

不安材料は少しずつだが減って来ている。新型コロナウィルスのワクチンや感染者への治療薬の開発が進んでいることも不安を和らげている。日本で治療薬として富士フィルムの「アビガン」や米医薬大手ギリアド・サイエンシズの「レムデシビル」が5月にも薬事承認される。また、みらかホールディングスのコロナ感染を15分で判別できるキットが実用化される。抗原検査を週40万件実施できる態勢をとる。富士フィルムはPCR検査を自動化し、約75分で4人分を調べることができる試薬を開発した。これで熟練した検査員が不足している現状を改善できる。

先の見通しが立ち始めると経済が動き始める

また、コロナ感染症の重症度の判定にコンピューター断層撮影装置(CT)で早期発見できる可能性が出てきた。日本はCTの数が多く検査が受けやすくなる。国内他社もワクチンや治療薬、検査装置などの開発を急ピッチで進めている。世界規模で新型コロナウィルス感染治療薬やワクチンの開発が進み、早くも結果が出始めていることが、国民に安心感を与えている。と、停滞していた経済が動き始める。強気相場は悲観の中で生まれているようだ。

潮流銘柄は?

潮流銘柄はkudan(4425)、フジミインコーポレーテッド(5384)、ヨコオ(6800)。

5月18日「潮流」3銘柄の解説|岡山 憲史【株式投資テレビ】も併せてご視聴ください。

岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール

1999年2月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて約1万人の参加者の中から優勝。
このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催、ゴールドマン・サックス投信・クレディスイス投信・野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、
プロの運用担当者などを含む1万人以上の参加者を集めて実施。
コンテストの開催時期(98年11月16日~99年2月15日)は日本株式市場がバブル後最安値を付けに行く最悪の環境にもかかわらず、
1億円の資金を1億3112万円(運用期間年利回り124%)に殖やすという脅威の成績をあげ文句なしの優勝を果たす。
第二回大会においても、2ヶ月間で1億円の資金を2億1600万円に増加させ、6位入賞。
1999年12月8日にマーケットバンク設立。20年間にわたって株式投資で安定した高パフォーマンスを継続して出すことのできる
画期的な運用手法とサービスを提供している。

2002年1月にNHK番組「経済最前線」にて独自の投資支援システムが紹介される。
2005年12月TBS番組「筑紫哲也のNEWS23」にて勝ち組企業として紹介される。
直近では2017年1月に始まった夕刊フジ主催の「株-1グランプリ」において優勝。
1ヶ月間で3銘柄の合計パフォーマンスを競います。最終のパフォーマンスは155%と断トツの結果。
週刊現代、週刊ポスト、夕刊フジ、ネットマネー、月刊カレントなど幅広く執筆活動を行っている。
また、個人投資家に投資情報や個別銘柄の助言業務を行っている。




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