市場原理主義からの決別!!【潮流】岡山 憲史

潮流|株式市場新聞
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社会的共通資本論の経済思想

経済学者の宇沢弘文教授が唱える社会的共通資本論の経済思想を日本が目指すべき時期に来ている。
宇沢教授はまずリーマン・ショックを「パックス・アメリカーナという大きな時代の、終わりの始まり」と捉えた。パックス・アメリカーナとは「つくれるのにつくらせず、買わせる」という戦略と理論だ。また、「志を貫く個を社会が支える」という側面を持つ農業の仕組みを「儲け主義の市場原理主義」に変えたのがミルトン・フリードマンだ。

フリードマンの市場原理主義

フリードマンは市場原理主義について「市場で利益をあげるためならば法も制度も変えられる、儲けるためならば何をしてもいい」という。宇沢教授は「まともな人間の理解の度をはるかに超えた屈折した理論だ」と反論する。1985年のプラザ合意で急激な円高が始まり、日本企業が「合理化と工場の海外移転」による空洞化と日本経済の低迷が始まった。米国は1986年に「日米半導体協定」、1987年の「日米構造協議」、1988年に「新貿易法 スーパー301条」と日本を攻撃。

市場原理主義が日本経済を壊滅させた

1989年のバブル時に米国にとっての死活的脅威は日本の経済力となった。米国は対日政策の大転換を断行し、日本経済を弱体化させ、米国に利益をもたらす戦略を企てた。1986年に日経225先物を導入この先物によって株式市場が崩壊。市場原理主義が日本経済を壊滅させた。多くの人々がこの市場原理主義に巻き込まれ、知性、理性、感性を失い、サブプライムローンなどギャンブル性商品を生み出し、金融恐慌を起こす。

人間的な立場からその営みを守る

これに対し、宇沢教授は「社会的共通資本としての核心部分である医療に対しては、市場メカニズムを使うのではなく、もっと人間的な立場からその営みを守るために協力していかなければならない」と主張。「豊かな経済生活を営み、優れた文化を展開し、人間的に魅力ある社会を安定的に維持することを可能にする」といった「経済思想」だ。

真の独立国家を樹立せよ

この考え方に基づけば、補正予算に組み込まれた予備費から医療機関への経営支援などは直ちに実行される。そして、それは長年日本の経済政策に影響を与えてきた市場原理主義からの決別を意味することになる。日本は米国の干渉を受けない、真の独立国家を樹立しなくてはならない。

潮流銘柄は?

潮流銘柄はSPEEE(4499)、グッドコムアセット(3475)、丹青社(9743)。

7月20日「潮流」3銘柄の解説|岡山 憲史【株式投資テレビ】も併せてご視聴ください。

岡山 憲史(株式会社マーケットバンク 代表取締役)プロフィール

1999年2月 日本初の資産運用コンテスト「第一回S1グランプリ」にて約1万人の参加者の中から優勝。
このコンテストはスカイパーフェクTVの資産運用情報番組「インベステーション」が主催、ゴールドマン・サックス投信・クレディスイス投信・野村アセットマネジメント投信などの協賛を得て行われたもので、
プロの運用担当者などを含む1万人以上の参加者を集めて実施。
コンテストの開催時期(98年11月16日~99年2月15日)は日本株式市場がバブル後最安値を付けに行く最悪の環境にもかかわらず、
1億円の資金を1億3112万円(運用期間年利回り124%)に殖やすという脅威の成績をあげ文句なしの優勝を果たす。
第二回大会においても、2ヶ月間で1億円の資金を2億1600万円に増加させ、6位入賞。
1999年12月8日にマーケットバンク設立。20年間にわたって株式投資で安定した高パフォーマンスを継続して出すことのできる
画期的な運用手法とサービスを提供している。

2002年1月にNHK番組「経済最前線」にて独自の投資支援システムが紹介される。
2005年12月TBS番組「筑紫哲也のNEWS23」にて勝ち組企業として紹介される。
直近では2017年1月に始まった夕刊フジ主催の「株-1グランプリ」において優勝。
1ヶ月間で3銘柄の合計パフォーマンスを競います。最終のパフォーマンスは155%と断トツの結果。
週刊現代、週刊ポスト、夕刊フジ、ネットマネー、月刊カレントなど幅広く執筆活動を行っている。
また、個人投資家に投資情報や個別銘柄の助言業務を行っている。




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